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キミがくれた  作者: 紗渚
42/57

風鈴の、

【42】-輝side-










「あーー………」




案内された部屋に入り

ベッドに倒れ込んだ


そう、すでにここは亮輔の別荘だ

車での移動二時間

ついた瞬間三人が声をそろえて言ったのは


「なにこれ」


そして今いるのは

何故か一人一部屋ずつある

一人用にしては広すぎる俺の部屋だ




「どうしよ…」



車の中でもあの気まずさは抜けなかった

亮輔はずっと寝ていたし

華は無理に会話をしようとうるさかったし


カノンは…

気まずそうに俺をたまにみつつ華に合わせてた


来る前にいつもの俺を演じていようと決めていた

なのに初日から崩して

何がしたいんだ俺は


…あれ

いつもの俺って

どんなんだった




「輝ゥ!!!!」

「!?」




その時、

いきなり部屋の扉が開き

そこから華がでてきた




「な、なんだよ!?」

「海、行くで!!早く!!」


「あ、あぁ。そっか…」

「?」




華がなにか不思議そうな顔をしている

何かと聞いてみると

返ってきた言葉は…




「なんか、いつものお前と違う…」

「………え?」



「いや、いつもなら


『ヤダ、ノックくらいしてよね!!華さんの痴漢!!』


…とかふざけるくせに」


「…あ、そうだっけ…」



「変なやっちゃなぁ。とにかく早ぅしぃや」

「う、うん」




バタンと扉はしまり

なんとなくまた考えた

いつもの自分がどんな感じなのか…


考えれば考えるほど分からなくなっていく

分からないと知っているのに考えてしまう


諦めようと

頭でとめようとするが

グルグルと頭を旋回する




「……行こう」




考え続けたらダメだ

取り敢えず立ち上がり

支度をして外に向かった


扉を開けると

そこには亮輔がいた

何か言われるかと思った

…が、亮輔は何も言わず

一言

「早く行くぞ」

そう言って歩いて行った


俺は急いで亮輔を追いかけ走った

そしてこのバカでかい屋敷の一番大きな扉に向かう




「海、久し振りだな」

「あぁ…」




そんなことを言いながら




――――――――――

―――――――

――――




「お待たせしましたぁ」




ゆっくり歩いていたせいか

俺達は遅れて着いた

亮輔と話していたおかげか

いつのまにか俺はいつもの調子を取り戻しつつあった




「女子より遅いって、どういうこっちゃ!亀か!」


「いや〜スイマセン」

「…………………」


(……あれ?)




亮輔が何も言わない

どこでだってお構い無しに始まる

そんないつもの喧嘩が今日は始まらない


華の言葉になんの反応も示さない亮輔はおかしいが

完全無視の亮輔に何も言わない華も変だ




「奈乃香…行こか」

「え、あ、うん」




華はカノンを連れて海に向かって歩いて行ってしまった。

疑問に思った俺は亮輔に




「なぁ今日の華さん変だよなぁ?」

「……………」


「亮輔?」

「………知らねぇ」




知らない訳ないだろう

そこまで知っているけど知らないふりしてます。

そんな雰囲気をかもしだしていれば

誰だって何かあったとわかってしまう



しかし、今回は少し違うようだ

何かあったのなら行動で示して、あっさりと片付けてしまう

そんな亮輔に常日頃の余裕が見えない


多分あれは亮輔の苦手な

『分からない』

ということだろう


原因はみたところ華。

俺やカノンにはいつもの調子で喋るのに

亮輔とはさっきの様子だ



歩いて行った亮輔の背中からは分かりやすい位に苛立ちの色を放っている




「…取り敢えず遊ぼ」




考えるのはもう疲れた

俺は羽織っていたパーカーを脱ぎ捨て

海へと駆け出した


全員へ端から海水をかけて

笑い合い

取り敢えずの笑顔を取り戻した




「辛気くさいのは苦手」




――――――――――

――――――――

――――――


「疲れたー…」




必要以上にはしゃいだ

お昼時ということで亮輔は屋敷に戻り昼食を頼みに行った



(どこまでお坊っちゃんなんだアイツは…)



そして俺は今、青空とパラソルの下

大きめのシートの上に座り込んだ


ここは小さな海水浴場

そのため人は俺達以外にいなかった

静かで、たまに吹く風が心地よい


まぁ、もっとも俺は雨が好きだから

夏はあまり好きではない

しかし

心地よいのは本当だ




「…飲む?」

「?」




ふと冷たそうな少し汗のかいた缶が目の前に現れた

それと共に今日久し振りに聞いた声

風鈴のような穏やかで涼しげな声


その声の主の顔を見て

俺は静かに笑った




「ありがと、カノン」

「…うんっ」




カノンは俺が笑ったことで安堵したのか、ホッとした表情で俺の隣に座った




「カノン」

「ん?」



「…その、今朝はごめん」

「あ、ううん」




カノンは笑って

「大丈夫だよ」

そう言った

それにホッとした俺は

いつもの調子でカノンと話すことができた




「そう言えばカノン水着は?」

「あ、部屋に置いてきちゃって」



「そっか」

「うん、それに眺めるだけでよかったし…あ、ちょっとゴメン」


カノンは鞄から携帯を取り出した

携帯は小刻みに震えている

カノンは俺を見てきたので

でていいよ。という身振りで伝えた




「もしもし?」




誰だろうか

華か?きっと何か面白いものでも見つけたのだろう


しかし、その相手は

今まで忘れていたことを思い出させる人物だった




「うん…俊哉?」










.










.




【next】


(逃げ出しても)

(いいのだろうか)



横浜いいですね(←


いや、校外学習行ってきたもんで(←



あ、続きどうしよ…

基本的に考えながら書いてるんで←

だからグダグダなんですね

自覚はあります


次回は一応1日目終了あーんど2日目突入

位だと思います。多分


華と亮輔君にまで手が届くだろうか…私(汗



でわ、

またお会いしましょう!





Sana

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