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キミがくれた  作者: 紗渚
25/57

嫌いだ、

【25】-奈side-






――――図書館



華が出て行った後

私はどうしたらいいかわからず

そのままそこに座り込んでいた


涙が止まらなくて

その涙の理由が分からなくて


俊哉が私を信じなかったから?

輝が私を置いていってしまったから?


どちらでもない

でも、どちらでもある


混乱してどうしたらいいのかわからない

涙は止まることを知らず

ただただ私の頬を濡らしてく


その時、

一番意外だった人が声をかけてきた



「なんで泣いてんの?アンタ」


「…深井君…?」



一番私を嫌っているハズの深井君が

少し焦った様子で私に話しかけてきた



「な、なんでもないの…ごめんね」


「なんでもない?」



深井君は少し不機嫌になった

不思議に思い。深井君を見ると


深井君の口からは



「アンタは嫌いだ。でも嘘をつくのはもっと嫌いだ」



意外すぎる言葉が出てきた

深井君はしゃがんで私と目線を合わせた。



「アンタは嫌いだ。俺の友達ダチ傷つけたから」

「うん…」


「でも」

「?」



深井君は少し表情を変えた

それはいつもの冷たい視線ではなく

どこか柔らかくて



「ホントはアンタが俊哉を傷つけたんじゃない…そんな気がしてるんだ」



目を見開いた

深井君は少し目を伏せて



「なぁ、ホントの話聞かせてくれるか?」



救われた。

心からそう思った

私は深井君の言葉に

小さく頷いた


そして今までのこと全部を話した

深井君は真剣に私の話を黙って聞いてくれた


泣いていたせいで聞き取りずらい私の話を

最初から最後まで全て聞いていた



「…と、いうわけです…」

「ふぅん…」



ただ、私が俊哉の事が好きな事

そして今その気持ちも

わからなくなってきた事は言わなかった



「つまりその…海晴?がやったと…?」

「うん…でも」



海晴ちゃんはもう何もしない

そう言おうとしたところで

深井君の口から恐ろしい一言



「その女…血祭りにあげてやる」

「あの…それは…ちょっと…」


「なんで?アンタ…じゃなくて美倉サンもムカつかねえの?」

「そりゃ…最初はそうだったけど…」



あの日、あの時海晴ちゃんとはちゃんと話した

だから、今は友達になりたい


でも最近海晴ちゃんとは会えていない…



「美倉サンって優しすぎない?」

「え?そうかな…」



深井君はそういうと

小さく笑い、



「だから、好かれちゃったのかな?」

「え?なんて?」


「ね?美倉サン?」



いきなり笑顔で

私には聞こえない小さな声で呟いていた



「…?」

「だってさ…」



深井君は目線を私の後ろに向けた

何かと振り向いてみれば


そこには



「…カノンみーっけ」



息を切らしながらも

笑顔でそう言う彼がいた











【next】


(気づいてなかったのは)

(美倉サンだけだよ)



PCからの更新だと長くなります;;


やっと展開みせてきたなぁ…


長くてスイマセン…


お付き合いくださってる方に大感謝です!


感想お待ちしてます




Sana

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