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雷帝  作者: ヴァンダレイ
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3歳になりました

 3年経ちました。


 3歳になりました。


 少しだけ自分の世界が広がった。


 少なくとも、ここは地球のどこかじゃないらしい。


 何故かって、お母さんが魔法を使ってたからだよ!!!魔法だよ、魔法。見た時はテンション上がったね。それよりも大事なことがある。


 俺の母はすげー美人だ。だからこそおっぱいの時間は本当に困った。前世でもそこそこ生きてきたのにおっぱいですよ〜って目の前に差し出されても被りつけなかった。自分の中で葛藤していると具合が悪いのかと医者を呼ばれそうにもなった。すぐに空腹には勝てなかったけどね。そこからは食っちゃ寝の繰り返しで、離乳食が始まりやっとホッとした。母は少し残念そうにしてたけど。


 少し言葉も話せるようにもなった。話し相手はあまりいないけど。


 そしてそこそこ良い家に産まれたこともわかった。家がでかいから。一応基準はある。母に抱っこされ外を眺めた時、この家を外から眺めたことはないけど明らかに大きさに違いがあることはわかる。


 だからこそこの家のおかしさがよくわかる。この屋敷に住んでる人数が少なすぎる。


 自分と母を除くと5人しかいない。ここからの風景しかしたないけどそこから見える家の5倍はあるように思えるのに。(はいはいができるようになってから家の中は探検済み。)


 1番おかしいのは父親の存在だ。見かけたこともなければ見たこともない。何より誰も何も言おうとしない。母までも。


 俺は空気が読めるから自分から聞かないけど。(ただの引っ込み思案なだけとも言う。)まあ居ないからなんだって話なんだけどね。今の所何も不都合が起きてるわけじゃないし。その内わかるだろう的な感じかな。


 そんな訳で基本何をしていても人手が足らず咎められない。今俺は書斎に来ている。かなりの量が並べられている。探検とかじゃなく目的があってここに来た。


 やはり異世界って言ったら魔法。存在は確認しているし。


 とりあえず適当に手に取ってパラパラめくってみる。


 ………全く読めなかった。


 何冊かめくってみたけどやはり読める字はなかった。


 「坊っちゃんこんなところにいたんですね」


 暫くそうしてたらいつの間にかメイドのカレンが後ろに立っていた。


 「うん、ごほんがよみたくて」


 「まあ、坊っちゃんは勉強熱心ですね」


 「だけどよめない」


 「それでしたら私が読んで差し上げましょう」


 全く読める文字が無かったから渡に船だった。


 「じゃあこちらの絵本から始めましょう」


 呪文書みたいな魔法入門から始めたかったけど読めないことには始まらない。


 先は長そうだ。
















 

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