「あなたを抱きしめる時」
命は、重いよ、尊いよ、だから、ありがとう……。
あなたを抱きしめることが出来る時
それは幻なんかではなくて
その腕に重さを感じられるの
その重さはあなたが確実に
生きた証だから
悲しいけれど
嬉しいの
嬉しいけれどとても悲しいの
あなたはお空へと還ってしまったけれど
確実にお腹の中にに居てくれたから
まず最初に伝えるね
「ありがとう」
「ありがとう、お腹の中に居てくれて」
「ありがとう。私の所に来てくれて。私たちの元に来てくれて……」
涙ばかり出てきてしまうけれど
その小さな手を握る
その小さな足に触れる
あなたの瞳を見たいけれど
目と目を合わせたいけれど
叶わないんだね
お空の国はとても良い所だろうから
あなたにとっても居心地が良いはずだから
お腹の中よりも、だったら少し悔しいかな
私たちはいつもあなたの星を見上げてるって誓うからね
あなたも、お星さまとなってずっと私たちを見守っていてね……
売名行為だと思われるかもしれません。
わたしは、一つの命が空に還ったことを伝えたかったんです。
尊い命が、待ち遠しかったろうに、還ってしまったことを伝えたかったんです。
わたしも、いつかは命を授かりたい。
その命が、お空に還ってしまったら悲しい。
とても悲しい。
悔やんでも悔やみきれない自分を思うことでしょう。
まだ、命の重みを語るには、ウン十年早いって思われるかもしれません。
でも、伝えたかったんです。
どうしても、どうしても、何かを、伝えたかったんです。
この想いを、叫びたかったんです。
その人たちの、知り合いでもないのに、顔見知りでもないのに、悼む気持ちを伝えたかったんです。
……ここまで長々とお読み下さり、本当にありがとうございました。