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2話 日常
朝、山田 兼人が目を覚ましリビングへと降りると
昨夜、レジスタンスがまたも護送車を襲撃し鉄人を逃がしたというニュースが流れていた。
兼人の母眞城が「この頃物騒だねぇ」と小言を漏らしていた。
「うん、怖いねー」
妹の愛留がスマホを見ながら話半分で返事をした。
「ちょっと!あんたが一番気をつけてよ!」
そんな愛留に眞城が少し腹を立てる。
朝から不穏な空気だがこれが山田家の日常だ。
「まぁでも、警察とか対鉄が動いてくれるよ」
兼人は少し笑いながら眞城をいさめた。
「あと、今日大学のレポートで一日外出だから」
「ちょっと、気をつけてよね!」
「気をつけるよ」
兼人は眞城とそうやり取りし朝食を食べ終え自室に戻った。
「カメラとメモ帳あればとりあえずいいか」
レポートの為の準備をし兼人は家を出た。
「まずは、レジスタンス拠点第一候補の港跡まで行くか~」
兼人はそう言い市内の港跡まで足を進めた。
その後ろで黒い影が動いたのに兼人は気づかなかった。