会話56.お嬢様
「アスカー。朝飯、簡単だけど作ってきたぞ」
「わーい。オウカの手料理ー」
「つっても、パン焼いてスクランブルエッグ作っただけだけどな。あとはベーコンとか、言われた通りスープもよそって来たぞ」
「じゃあ、あーん」
「自分で食えよ……」
「身体痛いからー☆ 甘やかしてー?」
「……朝飯だけだぞ。食ったらシャワー……つーか風呂入って身体温めろ。確か、うろ覚えだけど身体あっためた方が治り早いはず」
「そーなの?」
「良く知らん。筋肉痛はほっといたって治るしな」
「まぁ、そうだよねぇ。起きた時はビックリしたけど今はそこまでじゃ……あっ」
「しまったって顔してんじゃねえよ。やっぱりもう、ある程度動けるんじゃねーか」
「め……名探偵?」
「俺が名探偵じゃなくてアスカがドジった犯人なだけだ」
「ちぇっ、今日はオウカとお部屋でゆっくり過ごそうと思ってたのにバレちゃったかぁ」
「パジャマのままで?」
「パジャマのままで!」
「せめて着替えろ……パジャマのままって」
「オウカもパジャマ来て一緒にゴロゴロしようよ。色違いのお揃いのあるからさ」
「なんであるの?!」
「ママが『オウカ君泊りに来た時用』で用意してるから」
「ママさん……」
「あ、それとも私のネグリジェ見る? 可愛いんだよぉ、フリフリで。なんか良いとこのお嬢様とか、お姫様みたいな感じ」
「それはまた今度な……俺はゴロゴロしないからな。部屋には居てやるから」
「ちぇー。じゃあまずは朝ごはん、食べさせてー」
「はいはい。まずは何だ?」
「パン! バターとあまーいイチゴジャムをたっぷり乗せてねー」
「ゴホンッ……。承知いたしました、お嬢様」
「イケボだ!! 執事オウカだ!! カッコいい!!」
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