会話26.手を繋ぐ
「あれ、なんか珍しい奴らが手を繋いでるな」
「オウカ、どしたの? あ、激辛カレーマンとアンマンどっちが良い?」
「お前、それで俺がカレーマン選んだらどうするつもりなんだよ。アンマンだよ」
「辛さに涙するオウカが見られる」
「見てどうするんだよ……」
「ちょっと楽しい。あと慰めたくなる」
「それは止めてくれ。じゃなくて、アレだよ。あの二人。手ー繋いでるぞ、あの二人」
「あー、津江月君とミツキだね」
「あの二人、いつも一緒にいるけど手を繋いでるところは初めて見たな。しかもガッツリと恋人繋ぎだ」
「そりゃ、こないだから付き合い始めたみたいだからね」
「は?!」
「あれ? オウカ知らなかったの?」
「知らなかったよ!! それもあるけど、あいつらあれだけいつも一緒にいて一緒に出掛けてて、まだ付き合ってなかったの?!」
「みたいだよー」
「映画行ったり、俺等がナイトプールに行った時も、あいつら二人でいたよな」
「そだね。その時はまだ付き合ってなかったらしいよ」
「てっきり俺、二人はとっくに付き合ってると思ってたよ……イチャついてたし」
「まぁ、距離が近すぎてギリギリまでお互いの好意に気づいて無かったんじゃない?」
「そんなもんかねぇ。まぁ、めでたいな。今度、津江月には話聞いてみるかな」
「何聞くのさ」
「そりゃ、どっちから告白したのかとかさ。いつから好きだったのかとか」
「……ふーん、興味はあるんだねぇ」
「そりゃ、人並みにはね」
「……ねーねー、オウカ。私等もさ、今日は手ー繋いで帰らない?」
「手? 繋いで?」
「うん。小学校の時は良く手を繋いで帰ったじゃん」
「そだな。久々に……ほんとすげー久しぶりだな。繋いで帰ってみるか」
「お、素直だね。じゃあ、お手を拝借☆」
「……アスカの手、こんなにちっちゃかったっけ?」
「アハハ、オウカがでっかくなったんだよ。それじゃ、帰ろっか」
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