周囲36.勘ぐる母たち
「サクラさん!! サクラさん!! サクラさぁん!!」
『ど、どうしたのミトリさん？ そんなに興奮して？』
「今日ねぇ……オウカ君お泊まりに来たのよぉ！」
『いつもホントありがとねミトリさん。パパさんにもよろしくお伝えして。お土産買っていくね』
「それはいーのよぉ、お互い様だものぉ。そういえばサクラさん、よっぽど昨夜はお楽しみだったのぉ？ 旦那さんが腰痛めたって聞いたけどぉ……」
『オウカ……余計なことを……!!』
「ねぇねぇ？ どうだったのぉ？」
『……久しぶりだから、凄く良かったわ』
「その話、戻ったら詳しく聞かせてねぇ」
『恥ずかしい、恥ずかしいから勘弁して！ どうしてもって言うならそっちも聞かせてもらうわよ！』
「いいわよぉ？」
『え？ いいの？ 待って、勘弁……』
「それよりもオウカ君よぉ！ 今日泊まりに来たオウカ君に何があったと思う?!」
『へ？ なんかあったのあいつ？ 失礼なことしてない？』
「なんとね！ オウカ君の首筋にキスマークがみっつもついてたの!!」
『なにぃ!? ついにヤッたのか我が息子よ!?』
「あれはもうヤッたわきっとぉ!! まだアスカに確認は取ってないけど二人はこれで恋人同士よぉ！」
『めでたいわ!! まだ朝だけど一本開けちゃおうかしら?!』
「私も祝杯したい気分よぉ!! ほんと、首の真後ろに三つもキスマークがあったのよぉ」
『待ってミトリさんそれおかしい』
「へ？」
『……なんでオウカの首の後ろに三つついてるの？ 普通つくとしたらこう……その……真正面から行くから……前の首筋とかじゃないの？』
「あれ？ 言われてみれば？」
『いや、私も全部知ってるわけじゃないけど……。男の人に付けるなら前からじゃない……？ なんで後ろ……？』
「……まさかアスカが攻め?!」
『なんか……今回もダメそうね……』
面白い、続きが気になると思われたらブクマや評価、レビュー等していただけますとやる気に繋がります。評価は１～５のどれをいただいても基本的に喜びます。
感想もお気軽にいただけますと喜びます。こんな会話が見たいなども歓迎です。
全てが執筆の励みとなります。
