会話108.ドリア
「オウカ、チキンライスの味どうかな? 味見して。もうちょいケチャップ入れる?」
「んー、ホワイトソース入れるしちょうどいいくらいじゃないかな。ほれ、こっちのバターライスはどうだ?」
「どれどれ。うん、美味しい。乾燥パセリを入れて炒めてもいいかな」
「了解ー」
「と言うか、こっちはチキンライスだけどチキン入れなくていいの?」
「ホワイトソースにチキン入ってるからいいかなと。ミックスベジタブルは入れてるし」
「チキン余ってるから、どうせなら豪勢にいってもよかったのに」
「それ使って昼は親子丼食いたいなあと」
「お、良いね。じゃあお昼もこんな風にお互いの作り合いっこする?」
「親子丼とか和食系はアスカに敵う気しねー。卵ふわふわにするの難しいんだよ」
「年季が違いますから! でも、オウカの作った親子丼食べてみたいなー」
「……頑張ってみるか?」
「私が手取り足取り腰取り教えてあげるね☆」
「腰は必要ないだろ」
「そっか、腰は私が取られる側だもんね」
「意味わからん」
「んー、いっそ裸エプロンにすれば良かったかな?」
「絶好調じゃねえか」
「まぁ、料理に向かないしね裸エプロン。油使うと危ないし……。あ、オウカのスマホ鳴ってるよ?」
「え? やったことあんの……? えっと……スマホスマホ……。は?」
「どしたの?」
「父ちゃんと母ちゃん、もう一泊するって」
「へぇ、どしたんだろう?」
「なんか父ちゃんが腰痛めたらしい。温泉宿の部屋も空いてるし、今日は温泉でゆっくりするとさ」
「……そ、そうなんだ」
「どうしたアスカ? 顔赤いぞ?」
「な……なんでもないなんでもない! あ、私の方にも連絡あるわ! ママが今日はうちに泊まりなさいって!」
「あいよ、りょーかい」
オウカは自分の両親のことであることと、父親が腰痛持ちであるためピンと来てません。
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