周囲35.温泉旅行で
「あの二人はうまくやってるかなぁ……」
「サクラ、そんなに心配しないでも。あの二人も子供じゃ無いんだから」
「逆よカズさん。あの二人はまだ子供なの。マジでそろそろ大人になってほしいのよ」
「えぇ……」
「ミトリさんに聞いたら、今日アスカちゃんはオウカとお泊りするらしいのよ」
「アスカちゃんにはいつも助かってるよ。僕の分も料理を作ってくれるからね……」
「オウカのやつ、ちゃんとアスカちゃんを抱くかしら……?」
「サクラ?!」
「だって!! あの二人さっさとくっつけたいのにくっつかないのよ?!」
「いや、妻の口からそんな言葉を聞かされる僕の身にもなってくれ……と言うか、それよりも……」
「なに? カズさん……え?」
「今日は二人でせっかく温泉に来たんだ、息子達の事ばかりじゃなく僕にもちゃんと構って欲しいなぁ?」
「カズさん?! 近い近い!! そんな近いと……!!」
「久しぶりの二人っきりなんだ、これでも遠いくらいだよ?」
「うぅ……。ちゃんと露天風呂のある部屋まで用意して、周到だよねカズさん……」
「久々の妻との逢瀬なんだ。これくらいはやらないとねぇ」
「……一緒に入るんだよね?」
「当然」
「久々すぎて恥ずかしいんだけど……」
「ちなみに、布団は一組しかないよ? アスカちゃんとオウカを焚きつけるんだから、当然僕とも一緒に寝てくれるんだよね?」
「うぅ……カズさんが意地悪だ……」
「まぁ、あの二人が心配なのは分かるけど。でも、大丈夫だよ。きっとね」
「カズさんがそういうなら分かった。こっからはカズさんに構う!」
「うん。それじゃあ、まず一緒に露天風呂に行こうか」
「やっぱりそれ恥ずかしいんだけど……。あ、はい、わかりました、行きます……」
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