会話103.パフェの味
「はい、オウカ。あーんしてねぇ♡」
「あーん。うん、美味い」
「じゃあ私もそっち食べさせてねぇ。あーん♡」
「あいよ、ほら」
「んっ!! うん、美味しいねぇ」
「……」
「……」
「なんで?」
「いや、なんでじゃないでしょ。今はカップルなんだからソレっぽくしないと」
「俺としては、注文できた段階でミッションコンプリートなんだが」
「お店を出るまでがカップルです」
「遠足?」
「帰るまでがカップルですにした方が良い?」
「……店を出るまでの方で」
「仕方ないなぁ。あ、でも今回は私がオウカのお願い聞いたんだから、私のお願いも今度聞いてよね?」
「それは分かってるよ。甘い物苦手なのに頼んでくれて助かった」
「まぁ、私はあんまり甘くない抹茶パフェにしたから大丈夫。オウカはチョコパフェだっけ?」
「あぁ……。店員さんに最初は逆に置かれたけどな」
「あはは、オウカの前に抹茶パフェが置かれた時の悲しそうな顔はちょっと可愛かったよ。思い込みって怖いねぇ」
「でもまぁ、ここの抹茶パフェ美味いな。抹茶系苦手だけど、俺でも食えるわ」
「私と間接キスだから食べれてるんじゃないのー?」
「アスカだって、チョコパフェ食えてる理由はそうなんじゃねーの?」
「そうだけど?」
「へ……?」
「オウカが食べさせてくれるから、私はそのパフェを食べてるんだよ?」
「えっと……その……なんだアスカ。今日いつもと違わねぇ?」
「そーお? いつも通りだよー」
「……お前が照れずに来るとか普通に無いだろ。なんだ、なんか悩みがあるのか? 力になれることなら何でもするぞ? 遠慮なく言ってくれ。いつでも俺はアスカの味方だ」
「なんか変な心配されてる?!」
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