会話89.どっち派
「もっと高い物でも良かったのに、それでいいのか？」
「うん、これ好きー。チョコモナカアイスー。パリパリで良いよねぇ」
「てっきりお高い奴をねだられるかと……」
「オウカのお財布に優しくないでしょ。夏休みはまだまだやりたいことあるし」
「アスカ……気遣いのできる子に成長して……お父さんは嬉しい」
「なんで父親目線なのよ。オウカは何にしたの？」
「俺はピニョにした」
「いいねぇピニョ。ハート型か星型は入ってるかな？」
「最近は四葉のクローバーも入ってるらしいぞ」
「マジで？ それは知らなかったなぁ。開けてみてよー」
「あいよー。どれどれ……」
「わ、凄い!! ハートと星型の両方入ってる!!」
「おぉ、ラッキー!! ハートが幸せで、星型が願いだっけ？ こりゃ良いな」
「オウカは今日、幸運で願いが叶うんだねぇ……幸運……」
「どしたアスカ？ 変な顔して？」
「……まさかオウカ、今日のプールで私のお尻見たいって願ったんじゃ!?」
「願ってねーよ!! なんでだよ?!」
「だって今日のオウカの一番のラッキーってそれでしょ？」
「いや……まぁその、否定はしないけどさ」
「そっか……オウカはオッパイよりお尻派だったのか……。流石にちょっとそっちは恥ずかしいんだけど……覚悟を決めるしか……!!」
「いや、覚悟決めんでいい。アスカの恥ずかしがる基準も分からん」
「オウカ、私これから普段はミニスカにした方が良いかな？ あんまりミニスカは持ってないんだけど……。いや、お尻派ならホットパンツ系？ ジーンズとかも？」
「真剣な顔で何言ってるんだお前は……」
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