会話87.二人乗り
「すごーい、おっきい浮き輪だぁ!! 今度は私が前乗るー!!」
「いや、これ回転するから前も後ろも関係ないんじゃねえの？」
「こういうのは雰囲気が大事なの!! ほら、オウカも早くのろーよ」
「分かった分かった……。アスカ……絶対に落ちないように気を付けろよ」
「オウカ……そういうのフラグになるから言わない方が良いよ？」
「そうなのか……？ ともかく、しっかり持ち手を掴んでろよ」
「オウカこそ、振り落とされないでよねー」
「よっしゃ行くぞー!!」
「オー!! よろしくおねがいしまーす!!」
「うぉッ?! しょっぱなから加速すげぇ!! スタッフさんめっちゃ力いっぱい押してねぇかコレ?!」
「アハハハハハハ!! 凄い凄い凄い!! 側面走ってる!! うわ、勢い凄い!! こわっ!! 楽しい!!」
「アスカ舌噛むからあんま喋んな!! あぶねーぞ!!」
「え?! 下をしゃぶる?!」
「言ってねーよ!! こんな時まで下ネタか!! お前バカだろ絶対!!」
「アハハハハハハー!! 楽しいー!! 気持ちいいー!! オウカー!! これすっごいよォ!!」
「ダメだこいつ、テンション高すぎてハイになってやがる!!」
「もうすぐ着水だよー!! オウカー!! パンツ脱げないように気を付けてねー!!」
「脱げるかアホォ!! お前こそ今度こそポロリ……!!」
「ワブッ?!」
「ブファッ?!」
「浮き輪のおかげか水しぶきが凄いねぇ!! めっちゃ楽しい!! もっかいやろうよオウカ!!」
「ちょっと休憩するぞ。どんだけスライダー狂だよアスカ……」
「チェー。んじゃ、降りよっか」
「うわっ?! アスカお前いきなり降りるな!! バランスが!!」
「アハハ、オウカがグラグラしてるー」
「笑ってねぇで助け……うわっ、すべっ!! ……ゲッ?!」
「へ？」
「アスカ、その、これはわざとじゃなく……事故だぞ？」
「し……下」
「ビキニの下だけどその、アンダー……履いててよかったな……？」
「～～～～～ッ!!」
「わっ?! 叩くな!! 悪かったから叩くな!! 分かった！ 落ち着け!! いったん落ち着け!!」
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