周囲25.年の差プール
「テンチョ、こっちっすよー!! 早く早くー!!」
「随分はしゃいで元気ですねぇ、上水流さん。今行きますよ」
「プール久しぶりっす。ここは波のプールとか滝のプールとか、いっぱいあるんすよ」
「詳しいですね上水流さん」
「テンチョとくると思ったから色々調べたっす。楽しみでワクワクしてたっす」
「僕も上水流さんとくるのが楽しみでしたよ」
「……テンチョ、一つお願いいっすか?」
「お願いですか? 何ですか?」
「今日だけ、ウチのこと名前で呼んで欲しいっす。メイリって。……ダメっすか?」
「僕みたいなおじさんに名前で呼ばれて嫌じゃ……」
「嫌じゃないっす。呼んで欲しいっす」
「わかりました……メイリさん。これでいいですか?」
「……ひゃ……ひゃいっす」
「やっぱり嫌なんじゃ……?」
「今のは嬉し過ぎてビックリしただけっす。今日はテンチョに名前で呼んで欲しいっすから、変えちゃダメっス」
「分かりました。でも上水流さん……じゃなかった。メイリさん、僕だけ名前呼びは不公平じゃ無いですか?」
「え?」
「メイリさんも、僕の事を名前で呼んでみません?」
「テンチョの事を……な……名前でっすか……」
「ほら、今日はお店じゃ無いですし。たまには良いかなって思いまして」
「……テンチョを……ななな名前……名前で……」
「あ、もしかして僕の名前知りませんでした?」
「知ってるっす!! だいじょぶっす!! 呼ぶっすよ……」
「はい。ぜひ」
「シュ……シュウスイ……さん……」
「はい。なんですか、メイリさん」
「今日のテンチョ……じゃない……シュウスイさん、なんかテンション高いっすか?」
「メイリさんみたいな素敵な女性に誘われて、僕も年がいなくはしゃいでるみたいですね。嫌だったらいつもの呼び方で」
「そこは絶対に嫌じゃないっす。シュウスイさん、今日は楽しく遊ぶっすよ」
「ありがとうございますメイリさん。よろしくお願いしますね」
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