表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

私と義弟

彼女は悩んでいた。卵型の小さな顔、ルビーのように煌めくエメラルド色の瞳、乾燥を知らないつやつやのバラ色の唇、生まれたての赤ちゃんのような弾力のある肌には化粧知らずのほんのりピンク色の頬。歩くたびになびく黄金の髪。下を向く髪の毛と同じ色のまつ毛は頬に影を落とし、彼女の可憐な容姿に拍車をかける。その華奢な腰を引き寄せて抱きしめたいと思われていることに本人は気づいていない。


=========


朝食はいつも私の部屋で義弟と食べる。義弟でも未婚の淑女の部屋に入ってくるなんて…と普通は思うのかもしれないが、つい最近まで私と一緒に寝ていた義弟が少しでも姉さんといたい…と、その最近デビューし社交界を賑わせている天使のような容姿で上目遣いされると無碍に追い出すことはできず、私の部屋での朝食は日常化している。



「また学校で女の子をふったらしいじゃない。」

義弟はモテる。義弟が全くその話をしなくても、お茶会などで噂は耳に入ってくる。私のかわいいかわいい義弟がモテるのは当然で、私もとっても嬉しいけど「氷の天使」といわれているのは聞き捨てならない。こんなに笑顔がかわいくて、私に抱きついて甘えてくる義弟が氷とはどういうこと??


我が家は代々続く公爵家でその爵位を継ぐのは義弟。本来なら、家を発展させる有益な血筋の婚約者を親が選ぶのだけど、自分の妻は自分で選びたいという彼の意思を尊重し、自由恋愛を許可している。いろいろな方と恋をして、義弟を大切にしてくれる素敵な方を見つけてほしいのだけれど、噂では義弟がどこどこの令嬢を振った、今回で100人目など記録を更新していくばかり…この子は恋をする気があるのかしら?



やはり私の義弟離れができていないのが原因かしら…社交界で最近エスコートしてくれるのは義弟。いつも甘えてくれるのが嬉しくて、ついつい一緒にいてしまうけれど、そろそろ離れた方がいいわよね…

この前も幼馴染に指摘されたし…次からエスコートは彼に頼みましょう。その話をすると



「わかったよ姉ェさん!!

姉ェさんの覚悟が!

『言葉』でなく

『心』で理解できた!」



次回「もうやめて…幼馴染の狂愛!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ