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真優 2

「だーだー」

「え、おい今俺の事呼んだぞ!?」

「違うわよ、まーまーって言ったんだよ」

「何言ってんだ、ぱーぱーだろ今のは完全に」

「完全にじゃないわよ全然違うわよ」

「まーまーなんて濁音でも半濁音でもないじゃないか。だーだーから分析するにまーまーとぱーぱーのどちらかと言えば」

「うるさーい!」

「いてぇ!」

「うええええええええええええええん!」

「あーもう泣いちゃったじゃないの!」

「ごめんごめんごめん、ほら、パパとママ喧嘩なんてしてないからな! 仲良しだぞーほらーほらー」

「ちょっとそんなくっつかないでよ急にー!」

「なんだよ俺達夫婦なんだからこれぐらい普通だろ」

「きゃははははー」

「お?」

「あら?」

「「か、かわいいー」」


 平和と幸せ。

 もちろん楽しい事ばかりじゃない。急に泣き出したりした時に何をやっても泣き止んでくれなくて途方にくれても泣き続ける我が子に疲弊したり、やっと寝付いたかと思ったら夜泣きを始め、あやし寝つけを繰り返す日々が続き心も身体もくたくたになったりもする。

 

 それでも全てを許せる。この子は全力で生きているのだ。私と史徳から受け継いだ小さな小さな命の種は、毎日すくすく大きな木へと成長しようとしている。

 泣いたり喚いたりする度にまたかと思う自分がいるのも確かだが、それ以上にこの子の生命力を感じて満たされていく感覚の方が強かった。


 この子を不幸にさせない。させてたまるか。この子を大切に育てる。

 優翔が立派な大人になるように。


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