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最果ての超文明  作者: 329/9999HP
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1話: 超文明の幕開け

「うん、うまい」


研究所に出勤する前に駅で朝食を取りながら、俺は辺りを見回す。

地震大国では不可能と言われていた超高層ビル群

この超高層ビルは震度7の地震がきてもなんのその、最上階にいても気付くことが難しい

そしてその周りを子供の頃に思い描いた空飛ぶ自動車が走っている



空飛ぶ自動車なんて10年前までは、僕が想像する未来予想図の中で終わる存在だと思っていた

科学が進み、飛べるようになっても交通事情や法律の改正など問題が山積みだったからだ

それがいまでは当たり前の光景に変わっている


俺の自宅から勤めている研究所までは直線距離で100kmは超えているが、電車通勤をすればあっという間に着く

まだ小学生くらいの頃にリニアモーターカーを見にいって衝撃をうけたのはいまでも覚えている

こんな電車が走るようになったら凄いんだろうな、いつ完成するんだろ?なんて思っていた

今ではそれすらを遥かに凌駕するものが走っている、それもそうだ音速を軽く超えているんだ



駅を出発して3秒後くらいには音速を超える、超えた瞬間のソニックブームは圧巻で

始発駅にはいまでもカメラ片手に発車を待ってる人であふれている、もちろん重力の問題なんてない

そんな電車を利用して研究所に向かうわけだから、家から100km以上離れている研究所に通うのも苦ではない


たったの10年でこの国の文明は超がつく進歩を成し遂げた

その進歩の立役者は1つの大企業、10年前までは知る人なんてほとんどいない無名な会社だった

そして現在、俺はその無名だった会社の研究所で働いている、今年で34になる俺は10年前にこの会社に入社した


入社した当時はいまの研究所は存在していなかったし、社員だって数十人しかいなかった

親には・・・反対された、お前だったらもっと立派な会社に入れるだろう?その会社じゃなきゃダメなのか?ってさ

当時は小さな有限会社だった、今では知らない人はいないであろう大企業SAGの前身だ

入社のキッカケは・・・入社前にSAGの会長と出会ったせいだ、まあそれはいい


大企業となった今では、SAGグループは全てといっても過言ではない分野で活動している

昨日の夜のニュースでは医療系グループがまた新たな特効薬を完成させたようだ

エイズやガンなどの特効薬は五年ほど前に公開されたあと、全世界に製薬するのにかかる人件費程度の金額で配布された

医薬品で儲ける事を嫌う会長らしい行動だが、実際は配られたあと各国は患者に法外な治療費を請求するらしい

まあ想定内の行動だと思う、宇宙関連だと世界が火星に着陸することを目標にしていた頃、SAGは別の銀河系の惑星に到着して、いまは資源の豊富な惑星から資源を持ち帰ってきては有効に使っている、このおかげで資源の乏しいこの国の外交カードが増えた



水道、ガス、電力、公共交通機関など全てSAGが改良して管理している

ここまで成長するまでの間、敵は多数いた、小さな会社から成長していく途中は、テレビ局などからもてはやされていたが

企業があまりにも急成長して大きくなる事に危機を感じた他の企業達が団結して攻撃してきた

SAGはこの国の企業団体に所属していなかったため余計にだったな、テレビで連日放送されるSAGの捏造された不祥事

企業団体からの経済制裁、普通だったら簡単に潰されてしまうような攻撃も、動くのが遅すぎたためSAGが止まることはなかった


むしろSAGを批判する企業が逆に国民から叩かれてしまうような状況になってた

そうなったのも今までずっとSAGは国民に対して表現は悪いが・・・エサをばら撒いていた為である

結局は企業団体と国の政府が協力してSAGに制裁してきたが、世界的に成長していたSAGは国内以外にも拠点を多数構えていたために

その制裁の効力はあまりなかった、そしてSAGが逆に企業団体に制裁を加えたとき、その争いは終わった



企業団体すらも動かせるようになったSAGは政府すらも掌握した、国内での争いは無くなったあとに待っていたのは海外との争いだった

世界の戦闘機がステルスなどと、ただレーダーに映りにくい戦闘機を作っている時にSAGは目の前にいるのにエンジン音が微かに聞こえるだけ


姿が見えない戦闘機や戦車、そんなステルス性を持った戦闘服、まるでプレデターのような兵士

二足歩行で機敏に動く巨大ロボットなど、空想されていたものをどんどん実現していった


それらは海外で脅威となった、この国の同盟国がそれらを譲って欲しいとの交渉を断ったとき、唯一支持してた同盟国までもが危機感を感じて

この国は世界の危険因子と判断された、兵器を破棄しないなら武力行使を行うと脅す海外の国々相手にSAGは一歩も引かなかった



そんな窮地に立って何もできないだろうと、そう踏んだこの国に対し、近くのとある国が実験と称して大陸間弾道ミサイルをこの国めがけて発射させた、だがそのミサイルは防衛用に配備されているレーザーによって大気圏外で跡形もなく消滅した

そしてそのミサイルを飛ばしてきた国の統率者は数日後に変死体で発見されたのだった、なぜその統率者が死んだのか

そんな事は分かりきっていて、それ以降は同盟国との関係も良好関係に戻り、現在は平和な毎日を送っている



そんなある日にテレビの取材を受けたSAG関係者がいた、質問の1つに科学力の進んだ現代で、夢のタイムマシンは作れるか?


その質問をされた関係者は答えた、作る事は可能だと。

その質問を答えたのはSAG研究所の幹部、そして俺の同僚

研究所が出来た時、本社からここを立ち上げるために一緒に移ってきた1人だった

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