下準備
少しずつ話が長くなっていきます。
頑張ります。
さて、彼奴らに復讐することを決めた事は良しとして…此処は何処だ?
部屋から出たが全て黒い石造りの廊下や階段が続いている。
暫く歩いていると、大広間に出た。
其処に更に黒い、そうまるでこの世の闇を其処から切り抜いた様な玉座があった。
此処は王の間か…?
再び俺は歩き出した。また暫くすると中庭に出た。
空を見上げると其処には人には作れないであろう大自然の芸術があった。
俺は暫くそれを眺めると、再度己のいる此処の分かる部屋を探しに歩き出した。
かなりの時間歩いたが、全く疲れない。この身体には疲労というものが無いらしい。
ふむ、便利だな…
そうして漸く目的の部屋、大図書室に着いた。
その古びた扉を開け、俺は目的の本を探しに行った。
40分程だろうか…やっとの事で俺は目的の本に辿り着いた。
その本によると此処はあの王都より実に近い場所にあった。
此処は王城の真下にあるのだ。
ただし、あの星や月は全て人工物では無いそうだ。
ではその星達がこんな所にあるのかと言うと、実際に真下にあるのでは無く、特殊な魔術によって別の空間に繋いであるという。
此処が何処か分かったら、次は武器だ。今の俺の装備は黒い鎧を一式身に纏っているのと、太刀だけで、この世界でポピュラーな武器は何一つ持ち合わせていない。
武器庫は、最初に目覚めたあの部屋のすぐ後ろにあったと別の本に書いてあった。
今度は時間のかかる事もなく、武器庫へ着いた。
この世界には太刀などの刀類は知られていない。なので復讐を確実に遂げる為にはあまり目立たない事に限る。
悪目立ちするといざという時の障害になり兼ねないしな…
武器庫には、実に様々な武器が並んでいた。
バスターソード、ハルバート、メイス、ビッグランス、レイピア、カトレア、ショートスピア、ロングスピア、ショーテルと実に多種多様な武器がある。
俺的にはあまり珍しくも無いバスターソードとハルバート、メイスを持ち出した。
バスターソードとハルバートは背中に差し、メイスは空いている左の腰に差した。
これで一応は傭兵にでも見えるだろう。こんなに大量の武器を持ち歩くのは傭兵以外いない。
嗚呼、兜と面を忘れていたな…
これとこれにするか。
全てこの鎧と同じ色と材質でできたいたが、俺が選んだのはシンプルな二本角の兜と簡略化されているが怒り狂った鬼の面だ。
なかなか良い選択だと思う。
さぁて、準備は出来た。
宴の始まりだ…!