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召喚

翌朝。

太陽の光が僕の顔を直に当てる、眠気は完璧に覚めたがまだ瞼を閉じてこれからの事を考えた。楽しい事がたくさん起きそうな気もするしそれと比例して悲しい事も起きると僕は考えていたのだが、さっきから左腕に妙に苦しいそれに何か柔らかな物も伝わる。一体何が当たってるのか想像も付かない。フリーになってる右手でくっ付いている物を押して退かそうとしたが、柔らかいだけでなくしっかりとした弾力のある物だった。僕はその得体の知れない物を何度か揉んだ

「ふぁ……ヴリティアッ……あっ…だ、ダメだ」

突如耳元でため息交じりの甘い声が僕の意識を加速させた。目を開けて実際に確認すると、ロネスタの胸を鷲掴みしていた。

「わっ!ごめん!本当にごめん!」

直ぐに胸から手を離して床に座り頭を下げた。暫くして息を整えたロネスタが起き上がった

「……ヴリティア私の胸は……気持ちいいのか?あんなに強く揉んで、見た目は女子みたいだが、やはり中身は獲物を狙う狼だな」

「……ごめんなさい。でもどうやって入ったんだ今度こそ鍵はしっかりと閉めたよ」

「ふっ、私の手にかかれば鍵なんて掛けてても意味ないわよさて、そろそろ着替え……ヴリティア私を隠してくれ、プリエールが来るから早く!」

「えっ!わ、分かった」

布団を掛けてロネスタを隠そうとしたが、足を踏み外して重なるように倒れこんだ。その後直後に扉が開いてプリエールが入ってきた

「ヴリティア君おはよー、なんか凄い音したけど大丈夫?それと鍵ちゃんと閉めて寝なよー」

「おっ、おはようプリエール。寝ぼけてコケちゃってさ。あ、ありがとう」

「ふふ、気をつけてねそれじゃーまたね」

プリエールは、扉を閉めて足音が消えたのを確認してロネスタから離れた。

「本当に狼みたいだな、隠してくれてありがとう私は自室に戻るから食堂でな」

消えてくロネスタを見送った後に寝巻きからクラスの制服へと着替えて、食堂でみんなとご飯を食べた後に初めての授業である龍族の力を測定した



「ヴリティア、龍族の力を正しく図るには翼を使わないといけない。気持ちは分かるそこを理解してくれ」

僕達のクラスの先生ヘールト・ラドンは、僕の肩を揉みほぐしていた。水晶に息を吹きかけるだけと思ったが、普段翼を隠すために着ているコートを脱がないといけないとらしい。後ろでは、クラスメイトの視線が集まる

「……分かりました」

僕は、意を決してコートを脱いだ。相変わらずの左右非対称の汚れた翼、後ろではみんなの体が少し震えるにを感じる。誰だって思うよこんな汚い翼、しかしこの翼から温かい物が包み込んだ

「ヴリティア、私はそうは思わない。お前は優しい龍族だから、それに狼だから」

「ロ……ロネスタ、その事はその謝るから……ありがとう。この翼何かのために使うよ」

ロネスタは、僕を解放する。そして水晶に優しく息を吹きかけると、透明だったのに突然真っ黒に染まっただがそれは突然失い今度は眩しい光が現れて再び透明の水晶となった。この変化を見た先生を含むクラスメイトは、目を見開いていた

「凄まじいな、だがこれは気を付けた方もいいな。ヴリティア君の体は龍力と神力の力が五分五分にある。どちらかに傾いたらもしかしたら体が変化するかもしれん」

「こんな変化は、見たことが無い。ヴリティア貴方は一体何者なの……」

「あたしもここまではいかなかった」

上から先生、リーベ、ピスティと驚きの言葉を述べた

「ここまで強大な龍力があるなら十分だな、次は俺たち龍族がどのように神と闘ってるかだ。体育館に行くぞ」

本館3階から体育館は、少し距離があり相変わらずの土地の大きさに毎回驚かされる。そして見えてきた体育館も大きさ的にはホテルと変わらない立派なものであった。体育館に入るとさっそく先生の説明が来た

「我々龍族の攻撃方法はザッと二つある一つは召喚。

その名の通り自分の祖先である龍を召喚する。短時間で大量の龍力を消耗するが、うまくコントロール出来れば、かなりの時間まで召喚ができる。次は、装備だ。龍の体の一部を自分の物にする召喚ほど派手では無いが、こちらも慣れればかなりの神を何体でも薙ぎ払える。まぁ実際に見た方がいいな。如月見してやれ」

「はい!」

如月は、体育館の中央に立ち両手を床に付けて

「終焉の炎よ!神々を全て焼き付きし愛する者を守り給え!私の声に答えろ!カグツチ!!」

如月から半径3Mの赤い魔法陣が現れて突然炎の壁と同時に蛇型のドラゴン・カグツチが魔法陣から出現した。主である如月に甘えるように巨大な体を密着させる。あまりのスケールの大きさに口を開けたまんまのマヌケ面だ。その顔を見た先生が、

「召喚された龍は、主の命令意外動かないから安心しろよ」

如月は、カグツチの体を優しく撫でていると満足そうな声を上げた。僕は、カグツチを隅から隅まで見て顔を見た途端目が合った。目力の強さに一気に緊張したがそれは、向こうも同じ様子だった。突然体が、固まり如月が落ち着かせようとしても挙動不審な動きをしていた。僕とカグツチは互いに対峙してをしていた直後

ゴオオァァァァ!!!

カグツチは突然咆哮して体をクネらせながら一気に僕に向かってくる。その行為に如月含む全員が、驚いた

「カグツチ!何をしているのです!戻りなさい!これは命令です!」

しかし主である如月の命令を無視して視線は僕を見たまんま突っ込む。目を閉じて次に来る衝撃に耐えようとしていた。しかし来たのは、お腹をトンと触られた感覚恐る恐る目を開けると、カグツチは僕の目の前で頭を下げていた。まさに家来が、主に服従するような体制だった。

「カグツチ……?」

僕は、訳も分からず如月の龍の名前を呼んだ。するとカグツチは、返事をするように先程あげた咆哮とは反対の優しい声をあげた。

「全く何がなんだか、俺にはサッパリ分からん。ヴリティア今度は君が召喚をしてみろ」

「えぇ!?いや、僕やり方とか分からないし」

「簡単だ、ヴリティアの祖先であるヴリトアをイメージするんだ。そしてありったけの龍力を込めて一気に解き放つと召喚出来る」

先生の指示に従い体育館の中央に立った。カグツチの召喚のさいに出た炎は、全て消えていた。言われた通りにイメージをして龍力を手に込めて地面を手に付けて

「龍族の英雄よ!古の時代から蘇り再び世界を救い給え!僕に力をヴリトラ!!」

突如闇の魔法陣が現れて禍々しい力が僕を中心に体育館の屋上へと達した。その後に龍族の英雄ヴリトラが魔法陣から現れた。

全身黒色の鱗で覆われた。二本の足に二本の手という人の姿に近く、翼に尻尾、頭部にはツノが二本映えていた。

ヴリトラは、僕を見ると床に膝を付けて頭を下ろした。とりあえず優しく頭を撫でた

「流石だよ、ヴリティア!英雄の子はやはり力が違う!」

先生とクラスメイトは拍手を送りながら僕に近づいてくる

「おめでとうヴリティア君。召喚は、こんも簡単にできる技じゃ無いからね」

「正直、ヴリトアから感じる龍力の強さはカグツチよりも圧倒的に多いですね」

「この龍を生かすも殺すも貴方のセンス次第よ私は、きつく見守るから」

「すごいね、あたしも頑張らないと」

「ピスティは、これ以上頑張るな。でもよかったはヴリティア」

上から、プリエール、如月、リーベ、ピスティ、ロネスタの祝福の言葉と同時に握手を交わした。

「よし、これで午前の授業は終わりだ。午後は、座学をするからな」

えー!というピスティに優しく頭を撫でるリーベ。ここからまた楽しくなりそうだ。

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