幻想郷!?俺まで迷子かよ!?
真矢が幻想郷に来て早数日
アリスと慧音と仲良くなり
暇さえあればお茶会をする
仕事も人里の長を手伝う仕事に勤めている(どういった経緯でこの仕事に就いたかはは話さないが)
だが、皆さんは覚えているだろうか?
彼女の弟、軌道 拓哉を…………
拓哉「姉さん…………どこに行ったんだ?」
此処は外の世界
真矢がいなくなって数日が経過している
彼………軌道 拓哉は警察に頼み、探してもらおうと考えていたが
警察はほぼ同時に起きていた銀行強盗の対処に追われていたため、まともに探せてないのだ
だから、今は全てのバイトを休み
姉を探しているわけである
拓哉「確か、情報だと金髪で紫の服を着た日傘をさしていた人と話していたのが最後に見られてるな……………」
紫の奴wwww
ばっちり証拠掴まれてやがるwwww
へましやがったwwww
と、拓哉が公園に入り辺りを見渡す
すると―――
拓哉「……………あっ!!」
どうやら見つけたようだ
そのままダッシュで突っ込んでいく
拓哉「見つけた!!
あんただな!!姉さんを攫ったのは!!」
紫「えっ!?攫った!?」
本当に身に覚えがないかの様に振る舞う
拓哉「しらばっくれても無駄だ!!
金髪、紫の服、そして何よりもその日傘が証拠だ!!」
紫「あちゃー…………あの時見られてたのね
姉さんって事は、弟いたのね」
拓哉「!!やっぱり姉さんの場所知ってるんだな」
紫「えぇ、知ってるわよ
でも勘違いしないでね?
彼女は弟に迷惑を懸けたくないと言っていたから
私はそれに答えたのよ
決して攫ってはいないわ」
拓哉「なっ……………」
紫「そうよね、信じないのも無理は―――」
拓哉「またか、また勝手に決めたのかよ!!姉さんのあほーっ!!」
紫「っ!?」
拓哉「頼む!!姉さんの居場所に案内してくれ!!いや、して下さい!!」
ピキッ
紫「…………本当にいいのね?」
叫んだかと思えば頭を下げて頼み込む拓哉に紫は問う
って言うか前回の終わりのフラグが今発動したな、はい
紫「……………解ったわ
じゃあ、招待してあげるわ
『幻想郷』に」
拓哉「幻…………想郷?」
見慣れない地名に首を傾げる拓哉
だが、そんな事で疑問を抱いては駄目だ
紫「今から行く場所に一般的な疑問を持って行ったら
体が持たないわ」
拓哉「は?何を言ってるん…………だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
言葉を言い切る前に紫のスキマに落とされる拓哉
さてさて、今回はどこに落ちるのか
幻想郷・どっかの森~
拓哉「……………ぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!!痛っ!!」
綺麗に顔からダイブして地面とキスをする拓哉
落ちた場所は拓哉にとっては見た事ない森である
拓哉「いてて………
此処は…………?さっきの人が言ってた幻想郷って所か?
森ばっかりだな
人の町はあるとは思うけど………どっちに行けばいいんだ?
…………まぁ、悩んでも仕方ない、とりあえず太陽の方に歩くか」
とりあえず歩き出す拓哉
森を軽快に進んでいると、視界の隅に金髪の赤いリボンが特徴的な小さな女の子を見つけた
拓哉「あれ…………?君、迷子?」
少女「違うよ
ただ、散歩しているの」
拓哉「そうなんだ
なら、人が住んでいる所を知らないかい?」
少女「知ってるよ」
少女の一言で拓哉は少し喜ぶ
ただ、目の前に子供がいるから、表にはだしてはいけないと考える
拓哉「なら、場所を―――」
少女「教えてもいいけど
一つ聞いていい?」
拓哉「ん?何かな」
少女の問い掛けに返事を返す拓哉
そして少女は口角を上げて笑顔のまま質問を返す
もう気づいてる人もいるだろう
この少女は―――
ルーミア「貴方は食べてもいい人間?」
通称『宵闇の妖怪』
かの人食いで有名な妖怪
ルーミアである
拓哉「……………へっ?」
唖然とする拓哉
それもそうだろう
目の前の可愛らしい幼女に
『貴方は食べてもいい人間?』
なんて言われたら大体皆こんな感じになるであろう
拓哉「いや、あのね?
人間は食べれないよ?」
ルーミア「そーなのかー
けど、人里の外にいるから対象外なんだよね
だから、食べようと思うの」
拓哉「そーなのかー………………はっ!?」
どうやら
ルーミアの喋り方が若干移ったみたいだ
拓哉「いやいや、対象外ってなんだよ」
ルーミア「幻想郷じゃあ、人里から出ている人間はどうしてもいいって言われてるの
という事で…………いただきまーす!!」
拓哉「うぉ!!」
ちょこっと説明した後すぐに食いにきたルーミア
だが、ギリギリで拓哉は避ける
さっきまで、拓哉の頭があった場所にルーミアの歯がたてられていた
拓哉「に、逃げるが勝ち!!
流石に猛ダッシュすれば追い付かないだろう!!うぉぉぉ!!」
かなりの速度で逃げ出す拓哉
例えるなら50m走なら6秒を切るだろう
それくらいの速度であった
だがしかし―――
ルーミア「待て~!!ご飯~!!」
当然の如く飛んでくる
ルーミアが飛んできた瞬間拓哉はギョッと驚いた顔になり
更に速度を上げようとする
もう喋ったり、何かを考える余裕すらないようだ
しかし、走るのと飛ぶのとでは根本的に速度が違う
徐々に、しかし確実に追いつかれている
拓哉「うわっ!?」
木の根に躓いて、目の前の木に思い切り頭をぶつける拓哉
そのせいで―――
ルーミア「追いついた……………」
拓哉「くっ………………」
何かないか
一瞬でも気をそらせる、あるいは、いいとこ気絶できる物が欲しい
そう考えて辺りを見渡していると一つの石を見つけた
拓哉「一か八か……………」
ルーミア「いただき―――」
拓哉「当ぁたぁれぇぇぇぇぇぇ!!」
石を投げる
知らず知らずの内に、その石には雷が宿っていた
ルーミア「うにゃ!!」
スコーンと良い音が鳴りルーミアの額に直撃する
拓哉「…………やったか………?」
倒れたルーミアを上から見る拓哉
誰がどう見ても、気絶している
拓哉「気絶しちゃってるなぁ………
仕方ない運ぶか」
ルーミアを背負い歩き出す拓哉
獣道すら見当たらないこの森でどうするのか
ルーミアは軽いので、特に問題ないみたいだが
食料はどうするのか
そんなこんなで歩き続けて一時間経った時だった
拓哉「………階段?」
拓哉がやたら長い階段を見つけた
多分50段以上100段未満くらいだ
因みにルーミアは未だに気絶して―――
ルーミア「zzzz」
…………寝てるし
拓哉はまだ気づいてない
まぁ、言ってもこの文は聞こえないからしょうがないか
拓哉「くっ………………人がいると信じて…………駆け上がる!!」
無茶するなぁ………
普通の人間なら登らないよ?
さっきより、早くはないがそれでもやはり早い
そして登りきるという偉業を成し遂げた
拓哉「神………社?」
息も絶え絶えになりながら場所確認をする拓哉
すると前から、恐らく巫女であろう少女が話しかけてきた
巫女「あら?あなた見ない顔ね
もしかして、外来人?」
拓哉「………外来人?」
ようやく息も収まってきたので
拓哉は気になった単語を聞き返す
巫女は続ける
巫女「そうよ
此処は幻想郷
あなたが知る世界とは別の世界
此処ではあなたが居た世界を『外の世界』って言うの
だから、外来人」
拓哉「へぇ…………ん?」
すると拓哉はふと疑問と果てしない不安感におそわれた
拓哉「じゃあ、此処って…………何?」
巫女「ぶっちゃけ異世界ね」
拓哉「…………な、な―――」
巫女「な?」
拓哉「何で教えないんだよこんにゃろー!!!」
拓哉は、あの女性………つまりは、紫に恐らく人生最大の怒りをぶつけた
輝道拓哉 キドウタクヤ 男
苦労が多く幻想郷では姉の能力で起きた事件を解決して回ってる
何故か年上によく恋愛感情をもたれてしまう
[○○する程度の能力]
まだ、出してないため非公開