準備
素晴らしいイラストを描いた絵師に無上の感謝を。
空を覆う雲が金色へと輝き、闇の帳が下りてくる夕暮れ時。
ある宿屋の2階で着付けをしている女性がいた。
見事な紅の和服の上には鮮やかな振袖。
名のある職人が作った高価な一品だろう。
細部まで精巧に彩られた模様が美しい。
その服も美しいが、それを着込む女性――いや、少女もまた負けていない。
黒滝を思わせる滑らかな黒髪を持ち、陶器を連想する肌を持つ少女。
そのひざ裏までありそうな長い黒髪を結おうと、両手を後ろにやってかんざしを銜えている姿が何となく可愛らしい。
漆黒の宝石に夕焼けを映えた色を浮かべた大きな瞳も、まだ垢ぬけていない少女だと見える。
が、その表情とは相反するかの如く肢体は違う。
日本人とは思えない豊かな胸は、まだ着付け途中とはいえ大きな主張している。
シミ1つない白く柔らかそうな太もももまた劣情をそそる。
顔は少女、体は大人。
その相反する要素によって私を始めとした多くの男を虜にするだろう。
なるほど。
この少女が高価な品を身に着けているのも分かる。
これだけ洗練された肢体を持つ少女。
そこら辺の石と同列に扱うなど出来ないに決まっている。
時は黄昏。
その少女の出番はすぐそこまで迫っていた。
所要時間15分
参考URL
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=35328614
題名:絵師
くれないの 空維深夜




