禍々しき槍
作者的には最高難易度、5つ星クラスの絵でした。
翼の生えた幼い少女が宙に浮かんでいた。
薄紫色の髪をフリルのついた丸帽子で飾ったその少女の特徴は何といってもその紅い瞳である。
推定年齢はおよそ十歳前後だと思われる容姿に加え、子供がお遊戯会で着る白いドレスを着用しているのに不気味に光る瞳と背中に生えた翼が畏怖と恐怖を感じさせる。
精神的な圧迫感を与えるその瞳だが、物理的な圧迫感を感じさせるのは少女の両脇に浮いている二本の真紅の槍。
両方とも血を連想させる真っ赤な色の上に禍々しき模様が槍の至る所で脈打っており、それを見つめるだけで全身が総毛立った。
空中に浮かぶ少女へ近づくためには傷一つなく輝いた大理石の階段の先へと続く、バラの絨毯を敷き詰めた踊り場の向こうの、螺旋階段の果てを目指さなければならない。
最後の関門であるこの螺旋階段を登って来た私に対して少女は何を思うのだろう。
少女は言葉どころか瞬き一つせず、無表情に見下ろしている。
答えとばかりに壁にかけられた機械時計が真下を指し示していた。
引用URL
http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im2756878
題名:絵師
瓦礫の中の赤い悪魔 とりのあくあ