幻想街道
イラストを描いた絵師に無上の感謝を。
柔らかい光が辺りを満たしている。
丘を掘って整備されたであろう街道での光景。
ひらひらと舞う桜の花びらに太陽の光が反射し、周辺の景色を幻想へと変貌させている。
花絨毯が敷き詰められ、その両脇は石が積み上げられてその上に桜が何本も植えてあった。
静けさを保つ道を進むのは赤い唐傘をさした振り袖姿の少女。
生まれつき陽の光を浴びれない少女は、この程度の光さえ毒らしい。
しかし、そうであるからこそ少女の素肌はため息が出るほど白く、そして艶やかだった。
この振袖を選んだ人物を私は褒めたい。
その大きな唐傘と似合う様に、選ばれた衣装。
赤を基調としたその振袖はその色を損なわない程度に模様が彫られ、胸の辺りに巻いた青と橙の帯が見事に映えていた。
そして飾り付けとばかりに、少女の背からは色とりどりの結晶を垂らしたツリー状の羽。
そこだけが唯一全体の“和”と調和していないが、逆に考えるとその羽が少女の存在を自然の中で確立させる重要な因子。
必要不可欠な特徴であった。
嬉しそうに表情を綻ばせ、道を歩く少女。
一体少女はどこへ行くつもりなのだろう。
ただ、少女の足取りが軽いことから、少女にとって嬉しい場所へ向かっていることは間違いない。
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題名:絵師
桜の下で ryosios




