46/245
境界
幻と現の狭間。
幻を映す境界線上の風景。
果てしなく広がる地平線と散りばめられた雲のみが存在し、上空から煌々と照らす満月が世界を幻に相応しい蒼一色へ染めていた。
現を表す境界線上の風景。
住宅地、道路、人。
眼下にはそのような人工物が所狭しと並ぶ、どこにでも見慣れた光景が広がっていた。
理想と現実。
お互いはすぐ傍で存在し、干渉し合っているのに双方共認識することが出来ない2つの世界。
2つの世界でも、この状態を認識できるのはただ1つの存在だけ。
幻に1人、現に1人。
揺らめく境界線上を鏡として佇むこの存在。
1つの存在に2人の人物。
矛盾した表現に見えるだろうが、そう表現するしかない。
どちらが実でどちらが虚なのか分からない。
曖昧な言葉でしか表わせないこの者は一体何を見ているのだろうか。
無知で幼稚な私にはわかる筈もなかった。
引用URL
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=3216393
題名:絵師
「蒼の碧落」 茨乃@3日目東A-53a




