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水中移動
一口に川と言ってもピンからキリまである。
踝ほどの深さしかなく一歩で横切れる川もあれば、それこそ船を使わなければ渡れない広大な川もある。
この川は恐らく後者に入るだろう。
何故なら水中には少女がいたから。
水色の髪を小振りなツインテールで纏め、その髪と同色の大きなクリクリとした瞳。
ツナギ状の上にスカートといった全身を川と同じ青で統一しているが、唯一被っているキャップのみが緑色というファッションだった。
酸素ボンベとかいった呼吸器具もなく自然に水の中にいることからこの少女は人間ではない。
人間ではないのだが、どうしてかこの少女からは同じ人間だと思えてならない。
それはおそらくその表情にあるのだろう。
目的地へ向かっている最中なのか。
川の中を泳いで渡る少女の瞳には何かしらの決意の色が含まれていた。
引用URL
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=4093579
題名:絵師
にとり キツネ




