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漆黒の吸血鬼
窓から差し込む禍々しき光が玉座を照らす。
ゆらゆらと頼りなさ気に揺れる炎を保つ燭台を背に主が立ち塞がった。
ブラックブラウスにダークコート、シャドーブーツと全身を黒一色に染め、唯一肌を露出させている顔のみが白を主張している。
さらに吸血鬼の証である赤い瞳と悪魔の翼を持つ少女。
まだ親に甘える年頃の容姿をしているがゆえに、不釣り合いな邪悪な要素が多分にその存在を際立たせていた。
魔槍グングニル。
そして魔剣ソウルイーター。
足元に魔法陣を出現させ、何も無い空間から禁断の武具を召喚する。
そのどちらか一方でさえ人が持つと発狂し命を失うとされるそれらを軽々と操る少女。
やはりその少女は人間でなく、吸血鬼であることを痛感させる。
「戦闘以外のことを考えるなんて……ずいぶんと余裕ね?」
少女がそう涼やかな声音で尋ねたことで私の意識は現実へと戻される。
そうだ。
一体何を考えていたのだ?
少女の容姿を観察する余裕があるのなら、どうやって倒すかに意識を裂くべきだ。
そう考えた私は剣を構える。
もう二度と意識を逸らしたりはしない。
私はそう心に決め、少女に向かって走り出した。
引用URL
http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im1269446
題名:絵師
レミリア Acryl




