運命
赤と青。
自由人と従者。
狩人と護人。
それらは決して共に歩むことはできない。
もし何らかの間違いで交差してしまえばお互いが潰し合い、勝者はいない、もしくは一方。
そんな不毛に満ちた関係のため、普段は背中を向き合って視線から外す。
そうしなければ共存など出来そうにないから。
一方――赤を司るのは紅の巫女。
神聖な巫女衣装のはずなのに、黒とブラッディワインで染め上げられているせいか神々しい雰囲気など微塵にも感じない。
敢えて挙げるとすれば健気な人々を守護する神でなく、邪悪な敵を排除する鬼神といったところか。
シャープな顎に鋭利な瞳、そして全身から溢れる闘志の前には全身をその場に縫い止められてしまう。
もう一方――青に位置するは蒼き従者。
等身大のメイド人形を前にした様な無機物的美貌を持つ従者からは何も感じない。
怒っているのか、動揺しているのか。
そういった人間らしい感情など微塵にも見せない様子は殺人マシーンを前にしたような恐怖に襲われる。
こちらの服装は全身を黒とディープブルーに統一させ、例外の点と言えば両手に持った銀色に光るナイフと手袋、そしてショートカットのヘアーだろう。
ストライプ型のブラウスとミニスカート、ニーソックスといったシンプルな装いだが、一方の紅の巫女が布面積の大きい衣服を着用しているため、対比としてこちらの装束のスマートさが余計に際立っていた。
何もかもが正反対。
二つが交差することなど通常ならありえない。
もしお互いの存在を認めてしまえば、次に待ち受けているのは殺し合いだから。
今の様に背を向けあっていれば問題ない。
しかし創造主の気まぐれによって両方は時折首を左右に動かす。
24時間中、数秒にも満たない一瞬の出来事だが、確かに動かす。
そしてある時、両方が同時に首を動かし。
お互いの存在を認め合ってしまった。
引用URL
http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im849980
題名:絵師
紅魔城伝説 ぎヴちょこ




