努力≧結果
……どうしてこうなった?
とある魔法学校の研究室。
レンガで造られた壁には無数の棚が設置されており、本やら魔法の材料やらが無造作に置かれている。
そして、ランタンを明かりにして報告書に目を通している一人の少女がいた。
期待の割にはしょぼい結果しか出なかったのだろう。
普段はその明るい笑顔で周りを幸福にさせる顔は、現在仏頂面を作り、目も気だるそうに半眼で綺麗な金髪も心なしかくすんでいる。背中を丸めて頬杖を付いている様子は行き詰っているように見えた。
その少女の気持ちは分からなくともない。
期待していたのと違う結果が出てくると誰だって落ち込むものだ。
こういう時は気分を転換するために、まず机の上の掃除から始めよう。
その乱雑に散らかった机だと解決できる問題も解決できまい。
少女の机の周りにうず高く積まれている本を一度全部しまい、その他の品々も一旦椅子の上に置いて、机の上を何も無い状態にして雑巾で拭こう。
気分転換にもなるし、机の上も綺麗になるし一石二鳥である。
ただし、気を付けておかなければならないのは、あくまで机の上“だけ”だ。
調子に乗って部屋全体の掃除を始めてしまえば余計疲れるので注意しておかなければならない。
次は信頼できる友人や同僚に結果を話してみれば良い。
口に出すことで研究結果を客観的に分析することも出来るし、第三者の意見も耳に入れることが出来る。
そして、究極の手段が寝ること。
何もかも放っておいてベッドで横になって寝れば、とりあえず頭はスッキリする。
明確になった思考で改めて考察を行えば良い。
……まあ、口で言うだけ――努力なら誰だって出来る。
実際それを行う――結果を出すのはどれだけ難しいのかも承知している。
しかし、だからと言って今の様に塞ぎ込んでいても良いアイディアは思い付かない。
ゆえに魔法使いの少女よ。
まずは立ち上がって背伸びをしてみては如何かな?
引用URL
http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im2723810?comment_page=1
題名:絵師
魔法使いの憂鬱 ヒロ




