ただしイケメンに限る
村から歩いて一刻弱。
そこに至るまでの道のりは舗装されていなく、道中野生の獣と遭遇することも珍しくない。
顔にかかる木の枝を払いのけたら視界が広がり、そしてようやくお目当ての店が見つかる。
レンガで造られた一軒家という古風な建物だがれっきとした店であり、現時刻も営業中である。
どうしてそんな場所に店を立てたのだろうか、そして何故営業をしているのか。
店主の気がしれない。
まあ、そんな疑問は隅において店内へ入る。
「いらっしゃい」
訪れた私を出迎えたのは無愛想な歓迎。
老人の様な白髪に四角い眼鏡、鋭い視線にシャープな顎と中々整った顔立ちをしている店主。
青いつなぎの様な服に、白いレザーブーツというシンプルな装いの青年は椅子に腰かけ、足を組んでいる。
「ここには何もないよ」
……何それ?
そっけなくそう言い放ってきた様子から、よほどひねくれた性格の店主である。
「……」
もう私に興味はないのだろう。
店主は視線を私からテーブルにおいてあるリンゴと観葉植物に戻す。
何ともまあ客に対してひどい扱いだが、こんな辺鄙な場所に店を構えるぐらいだ。
納得と言えば納得だろう。
「またのご来店、待ってるよ」
扉に手をかけた私の背にかけられる再訪希望の声。
一体誰が来るか。
そんな負の感情よりも先に、気難しげな店主の本音に私は苦笑してしまう。
私は了解したとばかりに片手を上げ、その場を後にする。
戻る最中、空中から巫女と魔法使いが木々の上から見えたように思えたが気のせいだろう。
引用URL
http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im1825172?comment_page=1
題名:絵師
やあ 色原みたび




