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親子
当たり前ですが描写は人物が増えると難易度が上がるんですね。
親子という構図はどうして眺める者の心を優しくするのだろう。
幼いせいか伝統ある巫女装束を上手く着付けられない娘が母の助けを借りる様子は心温まるものがあった。
娘の後ろに寄り添い、柔らかな眼差しで微笑む母からは洗練された美しさを感じる。
黒いアンダーシャツの上に羽織っている衣装は色あせているが、それがまた年季を感じられて良い。
母の全身――娘の袖を直す両手も、その後ろ姿を見つめる眼も、少しだけ唇を広げる口も、腰まで流したストレートヘアー等々全てから娘を慈しむ母性を感じた。
そんな母の視線の先にいるのは、母に手伝ってもらいながら巫女服を着ようとする娘。
髪の色やその容姿が母と似ているのは遺伝なのだろうか、娘が成長すれば母の面影と重なる未来が容易に想像できる。
娘の着ている服は新品同然なのだろう。
母のそれと比べると真っ赤に映えており、心なしか袖口の白も光っている様に見えた。
娘はどうして母が服を仕付けてくれるのか理解していないように思える。
その大きく開いた純粋な瞳を母に向け、キョトンとした表情をしていた。
引用URL
http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im1798777
題名:絵師
博麗の巫女 純珪一




