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東方史萃譚  作者: 甘露
25/40

PV2万記念・妖怪っ娘達の座談会 ver,六七一年

今回は番外編です。キャラ崩壊等がとんでもなく酷いのでご注意ください



PV2万記念・妖怪っ娘達の座談会 ver,六七一年


**




「なあ星熊の」

「なんだい?」


波乱は、この一言から始まった。



「大枝のってさ、不能なのかな?」



からん、と星熊のの手から落ちた杯の音は、お山の宮でヤケに響いた。




**



お山の宮の一番奥深く。

そこに集まった影は十数名。皆が皆──大枝のを憎からず思う乙女たち(平均年齢五十四歳)である。


「っという訳で召集をかけた訳だが」

「書記は私、ややがやらせてもらいます」

「あの、星熊様……」


おずおずと手を上げたのは純白の羽以外これと言った特徴の無い天狗、真白の。

髪の毛まで白にするとキャラ被りが面倒という理由で黒髪にされた哀れな天狗である。


「はい、真白の」

「私達もそんなに暇じゃないんですが……」

「はい死ね」

「あべしっ!?」


決死の覚悟の発言にも拘らず彼女の勇気は指先一本で粉砕された。

具体的に言えばデコピンである。


「いいかい皆、これはお山の存亡にすら関わるような問題なんだ」

「あの……何がそんなに問題なんですか?」

「……大枝ののナニがおっきしないかもしれない」

「!?」


リアルな年齢の妖怪っ娘達に衝撃が走った。


「拙いだろう。それが本当なら、あたしらの群れは内部崩壊するよ。

 欲求不満と既成事実を作れない恐怖、また好機と見た阿呆な野郎共も便乗するだろうし。何よりあたしと伊吹のがキレる」


ふざけた議題だが、当人たちは至って真面目である。

誰かがごくりと唾を飲み込む。皆の顔には緊張が浮かんでいた。

主に最後の一文の所為で。


「という訳で一番長く大枝のと付き合いのある伊吹のから証言してもらおう」

「任されたよ。それでね、大枝のとの馴れ初めは第二話の一行目からで……」

「待てゐ!! 色々待てゐ!!」


思わず星熊のは突っ込んだ。何か時空を超えた不穏な空気を感じ取ったからだ。

このままで進めていいのか、そんな不安が頭をよぎる。


「なんだよー。話せって言ったり止めろって言ったり、挙動不審だぞ、更年期か」

「更年期違うわ! 伊吹の、その方面のメタいの禁止! 危険! 分かった!?」


不安は的中した。止めるべきか、星熊のは決断に迷う。

しかし想いを寄せる男がインポかどうかを知りたいという欲求と天秤にかけ……星熊のは折れた。


「メタとか自分で言ってる時点で変わらないし……いいけどさ。

 んー、それでね、大枝のとの二人っきりいちゃらぶ共同生活は三十年位合ったけど」


此処で言葉を切り自慢げに周囲を見渡す伊吹の。

妖怪っ娘達の額に青筋が浮くのを見ると益々笑みを深めた。集団で孤立するタイプの性格である。


「ちゅーするのまではいったよ。合計で云十回はしたと思う」

「……そっから先は?」

「ぜーんぜん。精々お触り程度。私がいいよって言っても、まだ駄目だって一点張り」


切なそうに言う伊吹の。

自然と同情の視線が集まったが、星熊のだけは惚気のし返しとばかりににやりと笑った。


「大枝のなりに何か考えがあるとは思うんだけどさ……でも、こうもなにもされないと不安で……」


もじもじと皆に訊ねる伊吹の。

それを見て星熊のは──邪悪に口元を吊り上げた。


「それってさあ、あんまりにもロリでというか寧ろペドでぺったんこでつるぺたが代名詞になる様なキャラの所為じゃね?」


部屋の空気が氷付いた。他の妖怪たちは思った、今喋ったらマジで死ぬ。

殺し合うのか? なら早く逃げなくては。そう思う妖怪たちの予想を裏切り、なんと伊吹のは──


「ま、“まだ”駄目だって言うだけだもん!」


涙目で駄々をこねる、見掛け相応の幼児退行を果たしたのだった。

萌えとはまさにこのこと、とでも言わんばかりに幼い言葉遣いと言動で喚く伊吹のに同情の視線が集まる……が星熊のは一切気にせず心に矢を放つ。


「だからさ、つまり成長してから出直してこいってことだろ? でも伊吹のって、六十年そのままな訳じゃん? な?」

「お、大枝のが私に好きだって言ったの私が十歳の時だもん! つまり大枝のはガチなロリコンだもん!」

「……見苦しいぞ、伊吹の。認めろよ。好かれようが、お前は大枝のの守備範囲外だ」

「そ、そんなことっ」



「起たせなきゃ、女としての価値は無いぜ?」



その言葉は止めとなった。

伊吹のはがくりとひざから崩れ落ちると、さめざめと泣き始める。


「よっしゃ、一人逝った」

「ふぇぇ……星熊様の黒い企みが見え隠れしてます……」

「何か言ったか? 良しじゃあ次真白、お前は何で大枝のを慕うんだ?」

「あの、何か議題変わってません?」


冷静に突っ込む真白の。しかしそれは無意味だった!


「いや、変わって無いね。大枝ののナニがおっきしないのか否かだ」

「で、なんで私の乙女ちっくな嬉し恥し大枝様メモリーを公開しなきゃいけないんでしょうか」

「自分で言う真白のの馬鹿っぷりが天元突破だけど置いといて、真白のに反応していたかどうか知る必要があるだろ? だからさっさと言え」

「ふぇぇ……暴君の理論ですよぉ」

「言え」


助けを求める様に辺りを見回すも、周りの部下たちは皆目を逸らすばかり。


「ふぇぇ、味方無しで世知辛いですぅ……」

「分かったなら言え」

「仕方ありません……あれは、数年前のある日の事です」


真白のは中ば諦め半分で大枝のとの思い出を語ろうと口を開いた、が。


「あ、そのパターンの昔語りならいいや」

「ふぇっ!? 星熊様あんまりですっ! 語れって言ったんですから語らせてくださいよっ!」

「だってオチ見えてるし。どうせあれだろ、真白のが惚気て殴られてちゃんちゃんだろ? はいはいワロスワロス」


開始二秒で打ち切られてしまった。それも強制した当の本人にである。

真白のに言わせれば釈然としないどころの問題では無く、乗り気でなかった筈が今では語る気力に満ち溢れていた。

そうさせる事が狙いだったならまだしも、星熊のはさらにタチが悪く本気で聞く気が無い様である。


「命令した当人とは思えない投げっぷりです……。そんなテンプレなぞらせませんから!」

「……っち、しゃーねーなー。じゃあこうな、今から語るなかで一番面白味の無かった奴が伊吹のみたいに撃沈な」


天狗達は身震いした。

鬼を泣かせるほどの精神攻撃、己が受けたらどんな目に会うだろうか。

想像するまでもなく酷い事になるに違いない。

そして真白のを恨んだ。上下関係の厳しい縦社会とかなにそれ喰えるのと言わんばかりに恨みのこもった視線に真白のは晒された。


「今日は厄日ですぅ……。兎も角何としてでも制裁は回避せねば……」


その声にブーイングが上がる。親指を下に突き立てるあれとかだ。


「うっさい! 私だって役徳も無しにこんな役回りしてる訳じゃないんですっ! 名前ありヒロインの実力発揮ですっ!」

「また危ないネタを……」

「星熊様煩いです! 私が大枝様に想いを」

「あ、やっぱそのノリ却下」

「またですか!?」

「だってもう地雷臭がヤバいもん。半端無いもん、戯●マインだよ●画マイン」

「伏字の意味が無いですねぇ、じゃ無くて! 話が進みませんよ! 無限ループじゃないですか!」

「ちっ! ……しゃーねーなーぁぁぁぁだるいぃぃぃ……」

「キャラ崩壊させるほど嫌ですか……」

「うん、なんか怖気がする」


ぶちっ。

真白のの中で何かが切れた。恐らく脳の血管辺りだと思われる。


「ひ、人の純情を寄りにも寄って怖気ですかそうですか!

 いいですよ! じゃあもういいですよ! 知りませんもう私知りません!

 どうせ大枝様にピンチを救って頂いてその背中に見惚れたとかテンプレニコポヒロイン程度の小話しか用意されてませんよ!!」

「お、おう」


そう言うと真白のも伊吹のの隣でマジな感じで泣き始めた。予期せぬ第二の脱落者にその場は妙な空気になる。

そして星熊のは流れが自分に不利になるのを感じた。伊吹のの阿呆のお陰で掴んだそれが、今のやり過ぎた所為で離れつつつあるのだ。

拙い流れを払しょくするため、星熊のは話をややへと振った。


「じゃ、じゃあやや。次はお前だ」

「ややっ、私ですか。そうですねぇ、大枝様にはこの才を見出して頂いた恩があります。

 同性の主ならば敬愛で済んだのでしょうが、生憎私は女の身で大枝様は男の身。敬愛が恋慕へとすり替わるのもそう難しい話しではないのです」


意外なことにまともな発言をするやや。

少々面食らいながらも、ごく普通の意見を出させれば流れも戻るかもしれないと考える星熊の。


「確かにそうだな。でもありきたりでテンプレだなお前。キャラ立ち足りないぜ。で、大枝のが不能かもしれない疑惑については?」


額に青筋が浮くが我慢する、前者の二の舞はごめんなややであった。


「そうですね。先ず大枝様のナニについてですが、21cm、肉厚、持久力抜群の絶り」

「待て待てーゐ!!! 何言っちゃってんのいきなり!? 馬鹿なの!? 死ぬの!?」


訂正。まともじゃ無かった。

まさかの持って行き方と落とし方に思わずつっこむ星熊の。


「はて? 私何か変なこと言いましたか?」

「変て言うか、いや可笑しいでしょ!? 大体なんで知ってんの!?」

「そんなの測ったに決まってるじゃないですか」

「どうやって!? てかお前まさかもうすでに致したのか!?」


その発言にざわめく妖怪っ娘達。

彼女等は同じ場所に集っているからと言って、決して仲間では無いのだ。


「まっさかー、私命惜しいですもん。魅力的でしたけど我慢しましたよ。

 あと測ったのは朝方に大枝様のがおっきしてるのを偶然見かけたからです」

「なんだ……ビックリさせんなよ」


一番驚いているのは大枝のだろう。

何せ知らない内に己の息子のサイズを測られ公表されているのだから。


「えっと、それで話を戻しますが、私は不能説を全面的に否定しこう唱えます

 大枝様は男子が好きなのではないでしょうか?」


一同に、衝撃が走った。


「なん、だと……!?」

「私の測定結果からも分かる様に、大枝様の暴れん棒は至ってお元気です。

 では何故手を出さないのか、否、出す気が無いのです!!」

『な、なんだってー!!(AA略』


実に典型的である。


「よくよく考えてみてください、大枝様は割とハーレム気質の御方で、もうこの状況見るだけでもフラグ乱発なうな訳ですよ。

 男の夢体現しちゃってる訳ですよ。ろりろり幼女からしっぱりぬっぷり姉御肌まで属性フルコンプリートな訳ですよ、

 おはようからおやすみまで死角なしの布陣な訳ですよ」

「確かに……」


そう言って集った連中を見回す星熊の。無い属性は無いとでも言わんばかりに眼鏡やニーソさえ平然と存在しているのだ。

東方の服装時間軸が時空干渉も真っ青タイムパトロールホイホイなのはいつものことなので気にしてはいけない。


「でも手は出さない訳ですよ。つまりこれから導き出される答えは一つです、

 大枝様は私達を性の対象と見ていないんです! どんだけ淫乱とろとろでくぱぁしようとも大枝様はケダモノにジョブチェンジしないんですですですです……!」


エコー付きである。

ぐっと握り締めた拳と反響する声にややの気合が感じられる。


「成程……一理あるね。じゃあコレは大枝のに直接聞くとして。

 次はー、誰にしようかなっ、と。お前だ!」

「ひゅい!?」


指を指されたのは哀れな河童。名前も出ていない様なモブヒロインである。

そこに目を付け指名した星熊の、また一人哀れな脱落者を出す積りなのか。流石鬼きたない鬼。


「さあ先ずは馴れ初め語りだ」

「はい……大枝様との馴れ初めですか……。

 えっとですね大枝様には紆余曲折あって三度ほど命を助けて頂いてそれから貞操の危機も二回救って頂いて……


 大枝様!大枝様!大枝様!大枝様ぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!

 あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!大枝様大枝様大枝様ぅううぁわぁああああ!!!

 あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん

 んはぁっ!大枝様の癖っ毛の髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!

 間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!

 戦闘シーンでの大枝様かっこよかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!

 カリスマうなぎ昇りで良かったね大枝様!あぁあああああ!カッコいい!大枝様!ふああああ!あっああぁああ!

 益々かっこよくなってて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!

 うぎゃあああああああああああ!!!魅了者続出ハーレム要員増えまくりんぐ!!!!私もよく考えたら名前なしモブ…

 大 枝 様 は 振 り 向 か な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!

 そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!

 この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?擦れ違った時とかに大枝様が私を見てる?

 そういえば昨日も大枝様が私にお声を!大枝様が私を見てる!大枝様が私を見てる!!

 気だるそうな大枝様が私にに話しかけてる!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!

 いやっほぉおおおおおおお!!!私には大枝様がいる!!やったよ!!ひとりでできるもん!!!

 あ、大枝様あああああああああああああ!!いやぁあああああああああああああああ!!!!

 あっあんああっああんあ大枝様ぁあ!!大枝様!!大枝様ぁああああああ!!!大枝様ぁああああああああ!!

 ううっうぅうう!!私の想いよ大枝様へ届け!!大枝様のいちもつに届け!」


「お、おう」


しかし目論見は失敗におわった。

予想外の濃いキャラに星熊のはキャラ配置に疑問を持ちつつも故意に未だ悶える河童を意識の外に追いやった。


「河城工房の担当は皆変態だと聞いていたが……これは流石になぁ?」


集う猛者達も苦笑いである。


「キュウリ中毒でお山で一番面倒な妖怪といえば河城工房の河童ですからね。ややっ、星熊様はご存じで無いのですか?」

「あたし武器使わないし、工房の連中とは縁が無いんだよなぁ。

 まあそれは置いといて、じゃあ次は……」

「まだやるんですか……」


食痛気味のややがげっそりした声で突っ込んだ。

ツッコミ役の不憫な天狗(真白の)がドロップアウトした所為で、ややのライフポイントはもうすでに殆どゼロだった。


**


「ふぁ……なんだか皆普通だなぁ……」

「乙女の秘め事根掘り葉掘り聞き出しやがっておいてそれですかこのヤロウ」

「なんだと?」

「いえ、何も。ややっ、何処かに悪戯な妖精でも居る気配がっ」


面と向かって鬼を罵倒するややに皆が内心拍手を送りながらも、彼女達は何処か虚ろな目をしていた。

主に大枝のが不能か否かを調べる事を理由にブレイクハートされた哀れな乙女(笑)たちである。


「何だか今不快なモノローグが流れた気がするぞ」

「え、星熊様って乙女なんですか?」

「んだとこら、焼き鳥にすっぞ!?」

「いやだからそうじゃ無くて。だって星熊様って姉御肌属性じゃないですか」

「世の中にはギャップ萌えというのがあってだな」

「成程。では星熊様、星熊様と大枝様の馴れ初めとかその辺って、さぞかし乙女で桃色でぱやぱやしてるんですよね?」

「おう。当たり前……あれ?」


星熊のはふと思い出し焦った。

……己には、大枝のとのイベントが何もないのだ。


各話の間で飛ばされたとかでも無く。

本当に彼女には何もないのだ。

伊吹のの様な幼馴染的ポジションでも無く、真白のや多くの妖怪たちの様に助けて貰ったとかもなく。

ややの様に才能を云々とかもなければ先程の変態河童河城のようなインパクトもない。


いつの間にか気になって、いつの間にか好きになっていた。

純愛モノとしては主に女子受けしそうなキャラであるが、先程自分が言った派手さや面白味はダントツに無い。


「あー……その、あれだ、あれ」


そして自分は鬼。嘘は付けない。

前言撤回など美学に反する、何より部下達の前で逃げる訳にもいかない。


つまり手詰まりであった。

思わず後ずさる。そして気付く。自分は巧妙な罠に何時の間にか絡め取られていた事を。



「ははっ、み、皆落ち着けよ。どうどう」



ガシッ。

右の肩をつかまれる。小さなむにむにの手は伊吹ののそれだった。


「あっれれー。星熊のは面白い事あるんじゃないのー?」



ガシッ。

左の肩をつかまれる。キメの細かい綺麗な手は真白ののそれだった。


「星熊様? まさかあれだけ言っておいてつまらないこと、無いですよね?」


最早目的がすり替わっているが誰も気にも留めない。

皆の心は団結していた。 この鬼に制裁を!


「まさか何もイベントもなく気付いたら……とかじゃないですよねぇ?」

「うぐっ」

「特にヒロインっぽい出来事も発生せず」

「はぐっ」

「巨乳属性なのにおっぱい絡みのラッキースケベも無し」

「ごふぅっ」

「寧ろ姉御キャラのお陰で同性的な接し方を」

「かはぁっ」

「伊吹様に対抗して抱きついてみてもドキマキ一つされず」

「無駄にたわわなその胸は特に役立たず」

「それどころか角っ娘属性なのに角が当って痛い離れろと言われ」

「盛りに盛った属性の有効活用などした試しなく」

「大体なんでそんなブルマ履いてるんですか」

「乳もげろ」


最早言葉の暴力どころか言葉で嬲り殺しであった。

普通なら誰かが『もうやめてぇっ! 星熊ののライフはもうゼロよっ!』くらい言いそうなものである。


「……うぐぐ、お前ら寄って集って」

「星熊の」


イイ笑顔でサムズアップ。伊吹のは必殺の言葉を放った。




「巨乳で大人体系なのに反応されないって、女として終わりだよね」





地に倒れ伏す星熊の。

それを後目に確認すると、伊吹のは皆に声をかけた。


「不毛なやり取りは止めにしてさ、どうやったら大枝のを落とせるか考えよう!」

『おー!』


乙女達の夜は長い。



**



「白、なんで元に戻っているんだ?」

「番外編」

「なるほど。しかしなんでこんなに甘えて?」

「背徳感……」

「頬を赤らめるな。死体だろ」

「……ごめん。でも……」

「仕方のない妹だな。撫でるだけだぞ」

「兄、と……妹。抱き合って……」

「なんだ?」

「近親……相姦……」

「誰だそんな阿呆な言葉を教えた奴」

「嫌?」

「……ああもう、落ち込むな!」

「嫌じゃ、ない?」

「特別だ。こんなこと本当は駄目なんだから」

「嬉しい……」





二度と続かない終われ





溜ってたフラストレーションを解放したらこうなったでござる。

本編にはほとんど関係ないので気にしないでください。


次は四万記念かなぁ……

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