表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/30

第4話 旅立ちのとき

「ちょっと待ってリーナ!僕はまだ何も決めていないよ!」


「何言ってるのサトリ!義を見て行動しないのは勇気がない証拠よ!」


言い争う二人を見て、長老が静かに口を開いた。


「ではのう、サトリ。南に賢者がいるという。その賢者に相談してみるがよい。賢者が『ならぬ』と言うのであれば、それもまた道理じゃ。」


サトリはしぶしぶ承知した。


「決まりね!さっそく支度をしなくちゃ!」


リーナは突如決まった冒険に目を輝かせ、勢いよく駆け出していった。長老は笑みを浮かべたが、サトリの胸には、重たいものがのしかかっていた……。


それから数日間、村は蜂の巣をつついたような騒ぎとなった。旅の支度に奔走(ほんそう)する大人たち、応援の声をかける子どもたち。そして、サトリの母は、何か言いたげなまま、ただ彼の荷物を整えていた。


そして迎えた旅立ちの朝。


村中の人々が村の正門に集まり、二人を送り出す声が森の奥まで響いた。しかし、長老が一歩前に進み出ると、ざわめきはぴたりと止まった。


「ゆけ、若者たち!自らの力を試すのじゃ!―――神は与えたもう、奪いたもう!」


長老の声が響き渡る。


「はい!長老様、みなさん!行ってきます!」


朗らかにリーナが答えた。サトリは一度、大きく息を吸い込み、ゆっくりと頭を下げた。


そして、一歩を踏み出す。


満開の桜の花吹雪が、二人の背を優しく押すように舞い降りた……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ