第1話 プロローグ
私の小説に目を留めていただきありがとうございます。この話から第21話までが”旅立ち編”です。どうぞ楽しんでください!
……いにしえの黄金時代、神と人間は共にあった。
信実と正義が守られ、人は争わず、動物を殺すこともなく、亜人や神獣たちとも仲良く暮らしていた。
人は木を切り倒して舟を造ることもなく、異国に旅立つこともなかった。故郷だけを知り、穏やかに生きていた。
春のような日々が続き、あたたかく爽やかな西風が吹き、大地は恵みに満ちていた。
桃や苺がたわわに実り、田畑は耕すことなく豊かな穂を実らせていた。
しかし、ある一柱の神が異を唱え、反乱を起こしたことで、世界は変わった。
一年は春・夏・秋・冬の四季に分かれ、夏は灼熱の陽が照りつけ、冬は凍てつく風が吹き荒れた。
人は洞窟に身を寄せ、春には種をまき、食べ物を作ることを覚えた。
牛を使って畑を耕すようになった。こうして銀の時代が訪れた。
しかし、人々の心にはまだ悪意はなく、争いもない平和な時代が続いた。
だが、神々が次々と地上を去るにつれ、人の心は荒み始めた。
武器を手にし、互いに傷つけ合うようになった。だが、それでもまだ、罪深いというほどではなかった。
銅の時代の到来である。
そして、闇の王の降臨とともに鉄の時代が訪れ、人々はついに悪に手を染めた。
信義は消え、真実は失われた。
欺瞞、奸計、陰謀、暴力があふれ、人々は所有欲に支配されていった。
木を切り舟を造り、海を越え、土地を測量し、境界を引き、富を求めて地下を掘り進めた。
鉄、銀、金を欲しがり、やがて金の亡者となった。
親と子、兄と弟が争い、隣人が刃を向け、国同士が戦を始めた。
略奪が生活の手段となり、世界は闇に染まっていく――
そして――




