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ハルカナ  作者: ゆる


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13/25

第十三話 ハルカナ伝説

いつもご愛読ありがとうございます!

一日に二投稿出来ましたー!

二○二五年 七月三日 十六時


いつもと変わらない教室。

いつもと変わらない教師や生徒。

いつもと変わらない友人。

こんなに当たり前の事が尊く感じたのは初めてであった。

退屈は平和の象徴であるとしみじみ思う。


キーンッコーンッカーンッコーンッ


「はーい、気をつけて帰ってね〜。」

帰りのホームルームが終わり、私と美希は富士見先生の元へと向かった。

「おう、美月。今日はどっか遊びに行かねぇか?」

優の絡みが懐かしく感じる。しかし、今は優には構っていられない。

「…ごめん、先生に用事あってさ。」

申し訳なさそうに道を開けてもらった。

「…あいつが先生に用事?…呼び出しか?」

富士見先生は少し驚いた様子でこちらを見つめていた。

「ど、どうしたの桜井さん。あなたが何か相談なんて。…でも最近顔色悪かったし、何か悩み事?」

「…そんな感じです。結構、深刻な話になるかも…です。」

「分かりました。幸い、今日はもう何も無いんです。進路指導室で話を聞きましょう。」

私と美希は富士見先生の後に続き、進路指導室へと向かった。


進路指導室

殺風景な十畳ほどの空間。

中心には、机四つが合わせてあり、各机に椅子が四つおいてある。

私達は先生と共に席へと着いた。

「…それで?何があったの?」

先生は単刀直入に聞いてきた。流石は教師、時間は有限と言っていただけの事はあると感じた。

「…先生。芹沢亜由美…ご存知ですよね?」

その名を聞くと先生は硬直してしまった。

「…なんでその名を。」

「落ち着いて聞いてください。」

私達は芹沢亜由美と【ハルカナ伝説】が関係している事に巻き込まれていると話した。

「…そう。その前に確認するけど、身の危険はないの?」

私達は何度か命を落とした。しかし、これまでの事を話して信じてもらえる訳が無い。

「…ありません。ただ複雑な関係性というか、説明が難しいんですけど。」

「…それなら良いの。大した話は出来ないけどそれでも良い?」

私達は頷いた。

富士見先生には、心を見抜かれているような気がした。

「私と芹沢亜由美さんは、同じ大学に通っていたの。学科自体違ったから当時はそこまで接点はなかったんだけど、芹沢亜由美さんは有名人だったのよ。美人だったし、男性も放っておかなかった。卒業して幼稚園に勤務していたのは知ってる。そこで過ちを犯したことも…。」

「…富士見先生はそれから芹沢亜由美には会ってないんですか?」

富士見先生は下を向いたまま黙り込んでしまっていた。

「…独り言として聞いてほしいの。」

先生は下を向いたまま話を進めた。

「…一時期私にもお付き合いしてる人がいたの。同棲までしてたんだけど、早上がりで帰った日に女を家に連れ込んでいた所に遭遇したの。その時の浮気相手が芹沢亜由美さんだった。」

私は美希と顔を見合わせた。

一時期話していた噂話が事実であった事もだが、ここまでも世間は狭いのかと思わされた。

「あの時少しだけ話した彼女を見れば、あんな事件を起こしたと聞いてもそこまで驚かなかった。」

富士見先生にとって思い出したくない過去。

その表情は悲しみという言葉だけでは表せなかった。

「先生、すみません。もう少しだけ。」

先生は優しい表情で微笑んだ。

「芹沢亜由美は今どこに?」

私の問いに先生は首を横に振った。

「芹沢亜由美の後任となった先生の名前なんですが…」

「あぁ、富士見愛菜は私のお姉ちゃんよ。今は東京で園長先生をしているわ。」

この質問を最後とし、私と美希は先生にお礼を言った。

進路指導室から出ようとすると先生は私達を呼び止めた。

「…あのね、これは独り言。芹沢亜由美さんの居場所は知らない。でも、彼なら分かるかもしれない。」

「…彼っていうのは。」


「芹沢涼太、芹沢亜由美さんの甥っ子よ。」

それを聞いた私と美希は、涼太の元へと急いだ。


次回

第十四話 芹沢涼太

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