第1話 大銀河帝国の辺境星域にて~プロローグ
二話から主人公視点です。一話はナレーションです。よろしくお願いします。
地球から遠く離れた大銀河系。
大銀河系は遠すぎて地球から観測することは出来ない。
だが、大銀河系には、我々地球人と似た人型知的生命体が住んでいた!
彼らは我々地球人よりも優れた科学技術を持ち、大型の宇宙船を開発し、大銀河系全域に入植していた。
しかし、我々地球人よりも優れていたのは、科学技術だけで、社会制度は遅れていた。
大銀河系は、大銀河帝国という専制国家が統治しているのだ!
大銀河帝国は、皇帝と貴族による支配が行われており、科学技術は発達しているのに、なぜか皇帝や貴族がいるという、我々地球人から見ると非常にアンバランスな国であった。
この話の主人公『デイビス・ジャガー』は、辺境星域に領地を持つジャガー男爵の跡取り息子で、最近帝国士官学校を卒業した二十三歳の青年である。
デイビス・ジャガーは、帝都からジャガー男爵の領地である惑星ジャガリットに帰ってきた。
宇宙船のスクリーンに映る満天の星々を、デイビス・ジャガーは眺めながら故郷でノンビリと暮らそうと考えていた。
――物語は始まる。