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少年シュペアの冒険譚 〜無自覚に最高峰を目指す〜  作者: 武天 しあん
ラジリエンとイスパーダ

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97. 氷の檻と氷の武器


氷の檻は、地面から槍がたくさん伸びていくイメージ。

場所をちゃんと設定できるようにしなきゃいけない。関係ないところに檻を作っても仕方ないし、作る時に仲間を巻き込んだら大変なことになる。間違えて仲間を串刺しにするなんて恐ろしいことはしたくない。

1本ずつの間隔も、長さも調整が必要だよね。


僕はまず、地面にトレントの棒で大きめの丸を描いて、その丸に沿って檻が作れるよう練習した。

丸のすぐ近くからなら、何とかできるようになった。

でも少し離れると急に難しくなって、ズレちゃったり、形が歪んだりする。

難しいな・・・

僕は丸からどんどん離れていって檻を作る練習をした。


ふぅ。20メートルくらいなら、何とかできるようになった。


槍同士の間隔は・・・人なら5センチくらいでいいかな。

これ、魔獣にも使えそう。攻撃はあんまり防げないけど、大きい群に出会った時は、少しずつに分けて倒したりできる。

敵を取り囲んで身動き取れなくすることができるから、これは便利かも。


地面に描いた丸を消して、色んな形や大きさにも挑戦した。

うん。これはいけそうだし、色々応用できそう。



マージアさんを見ると、まだ僕が魔術を練習してるのを見てたから、僕はまたマージアさんのところに報告をしに行った。


「マージアさん、氷の檻ができるようになったよ。これは便利そう。もっと練習したら、もっと離れた場所にも檻が作れそうだし、捕らえた人を入れておくだけじゃなくて、敵の進行を防いだり、魔獣の群に出会った時にも使えそうだよ。

マージアさんもやってみるといいよ。」

「あ、あぁ。そう、ですね。確かにできればかなり便利そうに思う。」


「僕は次は武器を作ってみるね。」

「あぁ。」



ショートソードかナイフがいいかな。

槍でもいいけど。色々作ってみよう。


ショートソードを作ってみたけど、握って振っているとすぐに魔力が霧散して消えちゃった。

それに冷たいし溶けてくる。

もう少し多く魔力を多く注がなきゃいけないのかも。

さっきより多めに魔力を注いだけど、どれくらい注げばいいのか分からない。

氷の防御壁を作って、叩いてみたら、すぐには消えなかったけど簡単に折れちゃった。


もう少し魔力を注いだ方がいいのかな。

いや、魔力を増やすだけじゃダメだ。強度を増すには・・・密度か。密度を高くして作らないといけない気がした。


カン、カン、カン、カン、カン


氷の防御壁を叩いてみたら、いい感じにできた。冷たくないし、溶けない。半透明だけど本物の武器みたい。

良かった。これなら、もし武器を落としたり落とされたりしても武器を作れる。

武器を落としちゃったり壊れちゃった人に貸すこともできそう。


僕はこの感覚を忘れないうちに、幾つも武器を作っていった。形も、ショートソード、ロングソード、槍、斧、レイピア、メイスも作ってみた。

これ便利だな。


そうだ。コップがない時はコップを作って水を入れて飲める。

僕は氷の魔術でコップを2つ作って、水と氷を入れてマージアさんのところに戻った。



「これどうぞ。」

「ありがとう。あれ?このコップは氷だよね?冷たくないし溶けない。」


「そうなの。氷で武器を作っても溶けたり冷たかったら戦えないから。魔力の密度を上げて作ってみたら、氷なのに溶けないのができたの。

水に浮かべてるのは普通の氷だから冷たいよ。ずっと見てたから暑かったでしょ?

僕は氷をたくさん作ったりしてたから涼しかったの。」


「密度・・・。そうですか。シュペアさんは、子供だと思ってたけど、実は大人なんですか?」

「ふふふ、シュペアさんだって、さんなんてつけて呼ばれたの、僕初めてだよ。

僕はまだ12歳だから子供です。さっき、もっと小さく見えるって言われたけど・・・。」


小さいと言われたことを思い出すと、また少し悲しくなった。



「魔力はまだ大丈夫ですか?」

「うん。合間合間に魔力循環して順次回復させてるから大丈夫。」


「え?魔力循環?」

「うんそう。魔力循環で体の中をグルグルしてると早く魔力が回復するの。」


「それはいいことを聞いた。みんなに周知しておこう。」


「魔力循環がスムーズに早くできるようになると、魔力操作も上達するって僕の上司が言ってたから、暇な時とか歩いてる時とか、走ってる時とかにも魔力循環するといいよ。」

「そうなんですね。シュペアさんは歩きながらや走りながらもできるのですか?」


「できるよ。初めはできなくても練習してればできるようになるし、魔力操作が上手くなれば魔力暴走も起こしにくくなるみたい。」

「今の話は、私としては聞けて嬉しいですが、他国の私に話していいのですか?」


「いいと思う。だって魔力をグルグルさせるだけだよ?」

「だけ・・・。」




ドーン!


ワアァァ

「みんな避けろ、下がれー!」



「あぁ・・・言ってる側から魔力暴走だね。」


「大変!」

「あっ、シュペアさん!・・・待って、危ない!」


閲覧ありがとうございます。

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