38. 再び王都へ
「さぁ、王都へ行こうか。」
「そうだね。」
お披露目会の翌日、僕たちはクンストを後にした。
またいつか、強くなって戻ってくる場所。
頑張るぞ。
「僕、王都まで走る。」
「お?シュペア、なんだかやる気だな。」
「俺たちも付き合おう。」
馬車で4時間の距離なら、きっと走れる。
「シュペア、かなり体力ついたな。」
「まだまだだよ。もっと頑張りたい。」
「無理すんなよ。」
「もう俺たちの方が先にバテそうだ。」
「ゲオーグは斧が重そうだから、余計キツイだろう。」
「そっか、ゲオーグごめんね、重力操作かけてあげれば良かったね。」
「いや、大丈夫だ。これくらい持って走れなければ強くなれないからな。」
「お?ゲオーグ格好いいな。」
「うん。ゲオーグ格好いい!」
「2人とも揶揄うのはやめろ。」
「本当のことだよ。ゲオーグはいつでも優しくて格好いいよ。」
「そうだそうだ。」
「・・・ルシカ、絶対そんなこと思ってないだろ。」
「いやーバレた?可愛いとは思ってるよ。」
「うん。ゲオーグはたまに可愛いよね。」
「・・・。」
「お、シュペア分かってんな。」
「髭生えてるけど。」
「髭・・・。」
「髭剃ってみたら?」
「うーん、髭がないゲオーグは想像できない。」
そんなことを話しながら走っていると、ようやく王都の外門に着いた。
入場の列に並んで、冒険者のカードを見せるとすぐに通してもらえた。
「どうする?このまま騎士団に行く?」
「いや、この前の失敗を踏まえて、先に宿を取ろう。」
「そうだな。」
僕たちは3人一部屋で泊まれる部屋がある宿を探して、色々な宿を回った。
そしてやっと見つけた。
流れ星の宿という赤い屋根の宿で、前に騎士団のみんなが歓迎会を開いてくれたゲミューゼの近くだった。
「じゃあ騎士団に行くかー。」
「うん。」
「あぁ。」
騎士団本部に行くと、入り口で止められて、身分証の提示を求められた。
「えっと、冒険者カードでは入ることはできませんよ。騎士団の身分証は?」
「そんなのあるの?僕まだもらってないかも。」
「俺らは元々騎士団の隊員じゃないからな。」
「どうする?」
「シュペアさん、あなたは隊員なんですよね?団長に聞いてみましょうか。」
「はい。お願いします。」
門にいた人が、鳥を出して足に紙を巻きつけて放った。
領主様のところにお店の場所を教えてくれた鳥と同じだ。
凄い。僕も使えるようになりたい。
しばらくすると、団長を先頭に大勢の隊員がこちらに走ってくるのが見えた。
「シュペア〜」
「待ってたよ〜」
「すまんシュペア、騎士団の身分証を渡すのを忘れていた。
ほれ、これがシュペアの身分証だ。
そしてこれがルシカとゲオーグの仮身分証だ。」
「え?仮?俺らのもあんの?」
「俺らは騎士団の隊員じゃないんだが。」
「そのうち隊員になるかもしれないだろ?それに、シュペアの仲間だからな。入団する気になったら、仮じゃないのを作ってやるよ。
それに、腕のあるやつは貴族に狙われるから、お前らも持っといて損はないだろ。」
「はぁ。」
「さぁ演習場に行くぞ。」
「行こういこう。」
「シュペアたちは王都にはいつまでいるの?」
「うーん、まだ決めてないな。」
「ケーキ屋さんにも行きたいし、観光もしたい。」
「そうだな。」
僕たちは演習場に行った。
前は領主様が僕のことを紹介してくれて、少しお話ししただけで戦士部隊のところに行っちゃったから、今回はみんなの練習してるところを見せてくれるんだって。
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