24. 領主様の提案とミラン2/2
ミランは棒を取りに行って、棒を持ってきたけど領主様も一緒だった。
「シュペアは槍も使えるんだな。そう言えば、山で会った時に槍を持っていたな。」
「うん。」
「シュペア、いつもみたいに身体強化ありでいくか?」
「うん。」
ゲオーグが審判をしてくれた。
ルシカと対峙して、いつも森で訓練してるみたいに戦った。
僕の槍は軽いけど、素早い動きで交わして流していく。
ルシカは僕より少し遅いけど、その分一撃が重くて1発でもまともに当たれば負けてしまう。
ルシカは凄いな。ルシカは僕に合わせてくれる。いつも僕はギリギリで、息をつく暇もない。でもこの状態が1番伸びるんだって。
ルシカの重い一撃を上手く流せなくて、僕が持っている棒が折れてしまった。
「勝負あり。」
「シュペア、よくやったな。」
少し俯いた僕の頭をゲオーグが撫でてくれた。
「でも負けちゃった。」
「シュペアはこれからまだまだ強くなるから大丈夫だ。」
「うん。」
領主様が見ていたのに負けてしまったことが悲しかった。
弱いから要らないって言われたらどうしようって思って、怖くなった。
「ルシカ、大人気ないな。ここはシュペアを立ててやれよ。」
「すまん。いや~戦ってたら楽しくなっちゃってさ。」
「凄いな。シュペアは槍もこれほどに使えるのか。私も武器で戦う練習をしたことがあるが、得意とは言えないからな。」
「うん。でも負けちゃった。
僕はまだ弱いから・・・領主様、僕にガッカリした?要らなくなった?」
「何でだ?ガッカリなんかしないぞ。むしろシュペアが強くて驚いたよ。魔術も勉強しながら槍も練習していたなんて凄いな。よく頑張ったな。」
領主様はそう言って温かくて優しい手で、僕の頭を撫でてくれた。
悲しい気持ちが無くなって、僕の心に温かいものが溢れた。
「だよね~ウィル、この腕なら戦士部隊も欲しがるんじゃない?」
「うーん、でも私の下に置きたいしな。余計なちょっかいかけられても困る。所属はやっぱり魔術部隊だな。私の直属にする。」
「まぁ、それがいいよね~
で、書類は用意できたの?」
「あぁ、足りないものは伝令魔獣を飛ばして補佐のイースに用意しておくよう伝えたから大丈夫だ。
団長には事後報告でいいか。」
「だね~、あの人が知っちゃうと色々引き連れて見に来るかもしれないからね。」
「あぁ、そうだな。
リーゼに王都まで出かけると伝えてくるから、その間に馬車の手配をしておいてくれ。」
「出かけることくらいメイドか執事に伝言頼めばいいじゃん。」
「いや、まぁそうだが、慣れない土地で1人で心細いかもしれないし・・・。
今日帰ってこれないかもしれないから、会っておきたい。」
「ウィルは本当にリーゼちゃんのこと好きだよね。」
「そうだが、何か文句があるのか?」
「ないないない。あるわけないです~」
「そうか。じゃあ行ってくる。」
リーゼ?領主様が好き?
妖精の奥さんのことかな?
2人はとっても仲良しなんだな。
「ねぇミラン、リーゼ様?は、領主様の妖精の奥さん?」
「妖精。ぷくくく。そうだね。
ウィルの妖精の奥さんだね。妖精で天使の奥さん。」
「妖精で天使でもあるの?凄い。」
「シュペア、たぶんそうじゃないと思う。」
「だな。きっと違う。」
「お披露目会で見れるから、みんな楽しみにしているといいよ。
ウィルの溺愛っぷり、領民に知られちゃって大丈夫なのかねぇ?」
「想像できない・・・。」
「だな。」
「あ、それより君たち準備大丈夫?このまま王都に向かうけど。たぶん今日はこっちに帰って来れないと思う。」
「マジか。」
「武器や防具はどうするかな。盗られたら困るから一旦回収するか。」
「そうだな。」
「シュペアはここにいてくれ、俺ら2人で取りに行ってくる。」
「分かった。」
2人は足早に出て行った。
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