表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エリス・ザ・ファースト~おかしな建国皇女とおかしな周囲の人たちの日常コメディ~  作者: 水渕成分


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/190

47 君こそが真の「〇〇〇やまとなでしこ」だっ!w

「おっ、男がみんな持っているという『金塊』がほしい?」

 サダヨシの顔は真っ赤。そりゃそうだよね。十五歳の少年にこの発言は刺激が強すぎ。


「そうだ。あたしは『金塊』がほしいのだっ!」

 絵栗鼠(えりす)は堂々としたもの。まあ、ほしがっているのは比喩としての「金塊」ではなく、本物の「金塊」なんだからある意味当然ではあるんだけど。


「こっ、これは驚いた」

 今度は顔が青くなるサダヨシ。

剣汰瓜(けんたうり)絵栗鼠(えりす)ちゃん。風呂岸間(プロキシマ)中学出身。てっきり『地味な文学少女系』と認識していた彼女がここまでの『肉食系』だったとは。この本堂貞義(ほんどうさだよし)。一生の不覚」


「そんな失礼な。あたしは肉も好きだが、ちゃんと何でも食べるぞ。皇女として好き嫌いなく何でも食べられるよう鍛えられたのだっ!」


「いやそういう意味じゃなくてね。えーと。そのーもじもじ、絵栗鼠(えりす)ちゃんは『金塊』がそんなに好きなの」


「好きと言うか、ほしいっ! あたしは『金塊』がほしいのだっ!」


 またも真っ赤になるサダヨシ。


 いや、僕もこの会話を止めた方がいいというのは重々分かってはいる。


 だけど、これは止め方が非常に難しい。止め方を間違えると取り返しのつかない致命傷になる気がする。


 うーむ、僕の手のひらが汗ばんでいる。緊張しているのだ。


 そして、サダヨシの奴も緊張している。真っ赤な顔して口をパクパクさせている。


 ◇◇◇


「じゃじゃじゃ、じゃあさあ」

 サダヨシ、赤面しながらも再度口を開く。

絵栗鼠(えりす)ちゃん。僕の『金塊』ほしくない? 僕は絵栗鼠(えりす)ちゃんならあげてもいいかな……と」


 うわっ、そう来たかサダヨシ。頭の中ではチェリーボーイが初体験にGO! なんだろうなあ。はあーっ、どうするっぺ。


「断るっ!」

 仁王立ちで、ない胸を張るエリス。


「ガーーン」

 膝から崩れ落ちるサダヨシ。無念! チェリーボーイ!


「あたしは老谷(おいたに)のばあちゃんから教わったのだっ! 『金塊』を手に入れるには『結婚』するか、何回もスリスリに励み、『恋人』にならねばならんのだっ! そうでないのに『金塊』を手に入れようとすると、おまわりさんが来るのだっ!」


「ガーーン」

 膝をついたまま更に衝撃を受けるサダヨシ。しかし、すぐに顔を上げた。あ、何か血の涙を流しているぞ。大丈夫か? サダヨシッ?


「おっ、俺は猛烈に感動している。剣汰瓜(けんたうり)絵栗鼠(えりす)ちゃん。君は素晴らしい。この本堂貞義(ほんどうさだよし)。今年の新入生の中でこれだけの逸材を見落としていたとは、何たる不覚。君こそが真の『肉食系やまとなでしこ』だっ! 君の前では『合法ロリ』も『エッチな聖女ちゃん』も霞んでしまうっ!」


 そりゃまあエリスは一般の人間には黒髪ロングの眼鏡っ()に見えるからねえ。しかし、どうなるんだ。この展開?


 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ちょいちょいサダヨシの発言から昭和の漫画臭がするなあww
[一言] >『肉食系やまとなでしこ』 うん! ネ―ネーミング☆彡 サダヨシのキャラが濃い (ノ∀`)ww
[良い点] あ、そっか。 エリスって黒髪ロングのメガネっ子だった笑 それで金塊金塊言ってたらたしかにビックリですね( *´艸`)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ