表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エリス・ザ・ファースト~おかしな建国皇女とおかしな周囲の人たちの日常コメディ~  作者: 水渕成分


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/191

34 それではあたしとオキムネのねっとりとした関係を説明できてないw


「オキムネちゃんも歓迎会来てくれるよね?」


 タクシーの車内、老谷(おいたに)のばあちゃんのお誘いだ。


「おうっ、もちろん参加するぞっ!」


 何で絵栗鼠(えりす)が答えるの? でもまあ、老谷(おいたに)夫妻と絵栗鼠(えりす)たちだけにするのはまだ不安だしなあ。参加したいけど……


「ばあちゃん。オキムネは参加だっ!」


 何だか懸命な絵栗鼠(えりす)。ばあちゃんは笑顔で見ている。


 参加したいけど、まだ母さんに夕飯いらないって言ってないんだよ。


「あっ、そうなの」

 ばあちゃんの顔がぱあっと明るくなる。

「それはかえっていい機会だわ。久々に妙印子(みょいこ)さんにも会ってみたいしね。お隣さんだし、絵栗鼠(えりす)ちゃんたちも一緒に挨拶すれば」


「何? オキムネのお母上に挨拶するのかっ?」

 緊張感あふれる表情の絵栗鼠(えりす)

「何て言えばいいのだ? 『貴様のようなディープでガチモンのアニオタには娘はやれんっ!』かっ?」


 なんだよそれ。誰が誰に対して言うセリフだよ。


「はっはっはっ、相変わらず面白い子だねえ。いいんだよ。普通に『今度隣の家に間借りすることになりました者です。大家さんと一緒に挨拶にきました』と言えばいいんだよ」


「ばあちゃん。それではあたしとオキムネのねっとりとした関係を説明できてない気がするが?」


 誰と誰が「ねっとりとした関係」だっ! ばあちゃんの言うとおりに言えばいいのっ! くれぐれも余計なことを言うなっ!


「デ、オキムネ。自分タチハ脱グノカ? 飛ブノカ? ソレトモ両方カ?」


 メタルヒーローズッ! そっちも余計なことは言うなっ! やるなっ! 「絵栗鼠(えりす)の親戚の者で海外から日本に仕事を探しに来ました。よろしくお願いします」とだけ言えっ! 他は一切言うなっ!


「オキムネ。自分タチハ絵栗鼠(えりす)様ノ親戚ジャナイゾ。ソレニ脱イダ方ガマダムハ喜ブンジャナイノカ?」


 今は親戚ってことにしとけっ! その方が丸く収まるんだよ。脱ぐ件はだな…… うちの母さん、イケメンが脱げば喜ぶわな。それはもう100%喜ぶ。しかしっ! 脱ぐな。脱がないでくれ。その方が無難なのだ。


「ヨク分カラナイケド、分カッタ」


 ◇◇◇


「で、オキムネちゃん。わしは何をやればいいんだ?」


 じいちゃんはうちの母さん良く知ってるでしょう。「久しぶり」って言ってりゃいいんですよ。


「え? わしは脱がなくていいの?」


 何でそういう話になるの? でね、じいちゃんが脱いでも母さん喜ばないと思う。


「まあ、そう言わずに。これでも脱いだら凄いんだぞ」


 何でそう脱ぎたがるの? 脱がなくていいから。


「よーしっ、ミュージックスタート!」


  ♪ちゃんちゃかちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん ちゃんちゃかちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん ちゃ~ちゃらら~ららら~


 やめろっ! メタルヒーローズッ! 「タブー」を流すんじゃないっ! じいちゃんにピンクの光線を当てるなっ!




 




 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] そういや、ばあちゃんがメタルヒーローズが飛ぶとこ見てなくて良かった。貴重な常識枠ですからね笑 2人が脱いだらお母さん絶対喜ぶ( *´艸`) あ、じいちゃんはスーパーにそのままでも良かったよ…
[一言] 脱ぎたがりが多すぎるwww
[一言]  老谷のばあちゃんはマイペースですね。  じいちゃんもそうだし、割と老谷はそうなのかもしれない。 ではまた。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ