146 高校の中でR18朗読するとBANされますw
かくて校長先生はR-2号の左肩に乗ったまま、厨二妄想にどっぷり浸かった三太さんに校務員業務の引継を再開させるのと、出来たら女生徒のみなさまのR-2号筋肉お触りをやめていただくため校長室を出た。
そして、その後ろをエリスと手つなぎした僕がついていく。初めは真っ赤になって下を向いていたエリス。しかし、いきなり「オキムネッ!」と叫ぶと、僕の目を見据えてから強く手を握り返してきた。わわわ、何だ?
「オキムネッ! 皇帝であるあたしのことを舐めているなっ! こうしてやるわっ! こうしてやるわっ!」
うわっ、そんなに手を強く握るな。ちょっと痛いぞ。
◇◇◇
そして、校庭に出てみれば、相変わらず女生徒のみなさまはべたべたR-2号を触りまくっているし、三太さんはR-2号の左肩の上で、目を閉じたまま、腕組みをしてふんぞり返っているし。
その光景を目の当たりにした校長先生は一言。
「うーん。さすがはうちの学校。フリーダムだわ」
ええんですか? 校長先生がそれ言ってええんですか?
◇◇◇
校長先生、それでも意を決した風でR-2号の方に歩み寄ると
「三太さ-ん。そろそろ校務員業務の引継を再開してくださーい」
その声に目を開ける三太さん。
「おおっ、その声は校長先生! それに少年、戻ってきたか。よしよし、わしの異世界冒険譚の続きじゃな。その世界の太陽の女神ソロマニはもう情熱的で、わしを手に入れるためには手段を選ばず。夜這い、朝這い、昼這い。そこから寝技に持ち込んで、崩上四方固から、浮固、更に裏固。そして、仏壇返しから手のひら返し、とどめはやられたらやり返す倍返し」
ピリピリピー
校長先生はどこからか取り出したホイッスルを鳴らし、三太さんにレッドカードを見せる。
「三太さ-ん。あなたは高校生も聞いているところでR18を朗読しましたね。よってあなたはBANします」
「うわああああ」
R-2号の左肩の上で頭をかきむしる。
「わしはっ! わしはっ! BANされてしまったのかあっ!」
ノリいいですね。三太さん。
「わしはっ! わしはっ! どうすればいいっ?」
「校務員業務の引継を再開すればいいんです」
「分かった。行くぞ。ゴーレムッ!」
お見事です。校長先生。三太さんを厨二空間から引っ張り出しました。後はR-2号にビタリとくっついて女生徒のみなさまですが。




