133 ここはウケを狙わず普通に話すといたそう。かえすがえすも断腸の思いだがw
まあ何と言うか、今ので形勢逆転したわ。
「いやー、まだ四月だというのに暑いですねー。校長先生」
「まぁったく、若い人には当てられちゃうわね」
「……」
くっそー、三太さんめー。さっきまで真っ赤な顔して下を向いていたくせにー。
「こりゃ負けてられないわ」
おもむろにR-2号の頬にキスの嵐。まあこれは取りあえず放っておくとして。
◇◇◇
つーか話が全然進んでないじゃないですか。どこから話がずれたんだっけ?
「えーとだな。老谷のじいちゃんの縁者は誰だっ?」
いやエリス。それは三太さんだということで解決済みだ。その前だ。
「赤フンは女の魂の塊なのだ。男の魂の塊ではないのだっ!」
うん。エリス。それは老谷のじいちゃんが今エリスが住んでいる家に置いていったR18の本の話だね。実際のところ、赤フンはその場によって、女の魂の塊でもいいし、男の魂の塊でもよいのだ。もっと前だ。
「そうかあ。あたしは女の魂の塊の方がいいのだぞ。あたしは反対だが、サンタクロースのじいちゃんは赤フンは男の魂の塊だからR-2号さんが着替えるのにバスタオル使っちゃいかんと言ったのだ」
そこだー。そこからずれたんだっ! 三太さん、何で赤フン着用にバスタオルを使っちゃだめなんですか?
「何を言っているのだ。オキムネ。R-2号さんはアンドロイドだから『金塊』がないのだっ! だから、バスタオルでガードする必要などないのだっ! はっはっはっ、やっぱり赤フンは男の魂の塊などではないっ! 女の魂の塊なのだっ!」
エリスー。やっと話が交通整理できてきたところなんだから、またカオスにぶちこまないでくれー。
◇◇◇
「やっぱわしはお嬢ちゃんには厨二では勝てそうにないから、ここはウケを狙わず普通に話すといたそう。くう。かえすがえすも断腸の思いだが」
そうしてください。三太さん。つーかウケを狙わないことがそこまで残念なんですか。
「つまりだな。フンドシはパンツなんかと違ってだな。バスタオルの中で脱ぎ着、できないのだよ。いったん肩から股間に下ろしてだな。股を通して、後ろに回してから、腰に巻いて、前に持ってくると」
えーいろいろおっしゃっていますが、早い話がパンツとフンドシは着用の仕方が違うからバスタオルは使えないというお話ですね。それがなんで男の魂の塊とか言う話になるんですか。
「だって、その方が厨二ぽくてかっこいいじゃん」
結局、そこへ話がいくんですか。
「あらあらじゃあ仕方ないね。アールニゴウさんのフンドシ着用は私が手伝うってことで」
と言ったねこや先生の両肩を校長先生と鵜鷺先生が両サイドからがっちり押さえる。
「ねこや。さすがにそれは」
「ここは学校の保健室です」
「ここは三太さんに任せて」
「私らは待っていましょう」
まあそりゃそうですよね。