表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エリス・ザ・ファースト~おかしな建国皇女とおかしな周囲の人たちの日常コメディ~  作者: 水渕成分


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

102/190

102 ここはやはり「裸エプロン」をやるしかないのではないか?w

 ガバッ


 うわっ、エプロン姿のエリスがいきなり後ろから抱きついてきた。だから、ない胸をこすりつけるな。いかな「裸エプロン」ではないとはいえ、こちとら思春期なのだ。股間が僕の意思とは関係なくに動き出すじゃないかっ!


「オキムネッ! 何をあたしのいないところでR-1(アールいち)号さんと仲良く話しているのだっ?」


R-1(アールいち)号はエリスの護衛アンドロイドじゃないか。それ相手にヤキモチ焼いてどうするんだっ?


 するとエリス、真っ赤な顔になり、

「うっ、うっ、うっ、うるさいっ! ヤキモチなんかじゃないぞっ! 失礼なっ! あたしは建国のために何としてでもオキムネの『金塊』を手に入れねばならんだっ!」


 あ、その件だけどね。今日、R-1(アールいち)号が競馬で三千万円も稼いできたんだ。これだけあれば当座はというか、何年かは暮らせるぞ。無理して僕の「金塊」をほしがらなくてもよいのだ。


「……」

 うわっ、エリスが真っ赤な顔をしたまま下を向いた。ちょっと怖いぞ。

「オ・キ・ム・ネェーッ!」


 ◇◇◇


「オキムネッ! おまえは参謀総長だというのに、そんなにこのあたしに『金塊』を渡したくないというのかあっ! よこせっ! あたしにオキムネの『金塊』をよこすんだっ!」


 わあっ、やめろっ、胸ぐらをつかむなっ! むぐぐぐぐ。


 ◇◇◇


「あらあら、仲のいいこと。妬けちゃうわねえ。うちの旦那なんかこのあたしを置いて飲みに行ってやがるってのに」


 母さん。そこでのんきな母さんやってないで助けてよ。息子が窒息死しそうになってるんだから。おいっ、R-1(アールいち)号も見てないでエリスを止めろっ! 主君が殺人犯になりかねないぞっ!


「まあまあ、絵栗鼠(えりす)ちゃん。今はまだ『婚約』でしょ。そうがっつかない」


「しかし、お母上」

 泣きそうな顔で母さんに訴えるエリス。

「オキムネはR-1(アールいち)号さんが競馬で三千万稼いできたから、もう『金塊』は渡さないと言ったのだ。しかし、あたしはオキムネの『金塊』がほしい。ここはやはり『裸エプロン』をやるしかないのではないか?」


「アールイチゴウさんがお馬さんでいくら稼いできたかは知らないけど、それで『金塊』を渡さないというのは確かに酷いわね。『婚約破棄』に近いものがあるわ。でも、絵栗鼠(えりす)ちゃん、安心して。このあたしがぜ・っ・た・い・に興宗(おきむね)に『婚約破棄』はさせないからねっ!」


 母さん、それも怖いんですけど。


「ええいっ! 興宗(おきむね)っ! 男を見せろっ! うちの旦那は十六歳でこのあたしに『結婚してくれ』って言ったんだぞっ!」


 つくづくうちの両親って凄いよね。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] おやおや?エリスさん、本当の意味でオキムネの金塊を欲しくなってないかい?いや、本当の意味でってなんだ?私は何を言ってるんだ?笑 きっとオキムネが婚約破棄したらお母さんの手によってざまあさ…
[一言] お父さんwww
[一言] エリスはあくまでオキムネの金塊にこだわってますね。金の価値を知らないにしても、ほほえましいです。  ではまた。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ