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賭博の蛭 ~最強不屈の賭博師~ Tobaku no Hiru ~The Strongest Gambler~  作者: キチ右衛門
賭博王トーナメント予選
2/6

第1話 ブラックスロット その1

___東京ドーム跡地


丁度2年前に起きた“東京4区直下型地震”により、東京の文京区、新宿区、千代田区、豊島区に壊滅的な被害をもたらした。


その被害の影響で、東京ドームも崩れ、過去の遺産となってしまっていた。


現在も復興作業が行われており、まだまだ完全体とは言えない状態なのだが……………………。


「んー、おちょくられてんのか?」


真島は地図に示された場所、東京ドーム跡地に到着した。


「おーい!堂島コンポレーションの人間いるかー?」


取り敢えず叫んでみる。


その声が聞こえたのだろうか?跡地からスーツの一張羅をきた、“いかにも”な男が出てきた。


「真島藤十郎様でしょうか?」


ドスの効いた、低い声で話しかけてくる。


「ああ、そうです。」


スーツの男は懐からタブレット端末を取り出し、真島の顔をチラチラ見て、端末を操作していた。


『しっかりしてんなぁ、いやしっかりしすぎてんな。』


真島は10分以上スーツの男が端末を操作しているのを見て、疑問に思った。


「大変お待たせしました、真島様こちらへ。」


ガコン、大きな機械音がした。


なんと、会場は地下にあるのだと言わんばかりに、大きな地下への階段が開かれていた。


「なんと大層な。」


真島は内心焦っていた、ここまで金をかけたギャンブル、賭博だと思っていなかったからだ。


同時に、これ程の施設でする賭博だ、“代償”が無いわけがない。


疑念を抱えながら、長い階段を降りていく。


ついに下が見えた、光が差し込んでいる。


「お。」


真島は言葉を失った。


想像の十倍は広かった、同時に納得した。


だから階段を20分以上下った訳だ。


「スーツの人、ちょっと聞くが、この会場は高さ何メートルなんだ?」


「360メートルです。」


大阪にある300メートルのビルが丸々入る高さだ。


「…………こぇえ。」



____40分後、トーナメント説明会場にて



「ようこそ!賭博王トーナメントへ!」


会場にスポットライトが当てられる。


スポットライトの先には、長身の顎髭を少量生やした、30代の男が立っていた。


どうやらこの男が、堂島コンポレーションに会長らしい。


「この賭博王トーナメントのコンセプトは。」


“他人を蹴落とし、欺き、裏切り、勝利する”


「です。」


その会長の男の言葉を聞いた、招待された有象無象共が固唾を飲む。


「ここに招待された人は、生粋のギャンブラー、賭博師はたまた、パチンコ店に居座る老害パチンカス、親の金で競馬、競艇をするクズ、そして、天才等です。」


おぉ、と感嘆の声がちらほら上がる。


「そう、そのテッペンに立つのが賭博王です!」


うおぉぉぉおおおお!!!


会場にいる全員が興奮と歓喜で大声を張り上げる。


真島もその例である。


「トーナメントとはいっても、これじゃあ人数がおおすぎますよね?なので早速選別と行っても過言ではない、予選を開始したいと思います。」


堂島コンポレーションの会長は賞金やルールの説明をせず、いきなり予選のゲームの説明をしだした。


「予選のギャンブルは、“ブラックスロット”です!」


「ブラックスロット………?」


聞いたことのない博打だった、とはいえ当たり前だろう。


世に出回っている普通の博打だったら、対策ができてしまう。


オリジナルギャンブルを作るのは当たり前だろう。


「早速ルール説明をいたします。」


ブラックスロットのルール


・特別に設計されたスロットでプレイする。

・挑戦者対堂島コンポレーションの幹部との勝負。

・スロット出るの数字は1から9まで、柄物はない。

・左のリール(回転する所)から百の位、十の位、一の位とする。

・どこかのリールで出た数字は他のリールでは出ない。

・最初の5秒間だけスロットの番号を見れる。(ただし回転している状態のもの。)

・5秒を過ぎればリール前が暗転して数字が見えなくなる。

・好きなタイミングでボタンを押して良い。

・出た数字が大きい方が勝ち。

・これの10本先取。


「ルール大体このような感じです。」


真島は急いで頭の中でルール、そして勝利条件を整理していた。


『つまり、このスロットでは3つのリールで同じ数が出ないから最大値は百の位で9、十の位で8、一の位で7ってことで、逆は1,2,3か。』


「じゃあ、20グループに分かれてください!」


1グループ50人の中から3人だけ勝ち残れる。


その3人のなかに真島は入れるのか不安だった。




____グループ4のギャンブル場


「貴方達挑戦者の相手をさせて頂きます、蘭条と申します。」


スラッとした中肉中背の優男がスロットの前に立った。


「もう、言うこともないでしょう、早速始めましょうか。」


勢いよく手を上げ立候補した男がいた。


第一挑戦者は勢いよく手を上げた男、橘慶太に決まった。


「まず、他の奴らを観察しないと。」


真島は勝負を観戦し、対策をねることにした。




が、ダメ。



ついに蘭条に負けた挑戦者が20人に達した。


「…………ッ!蘭条っていう奴、やばすぎる、全部出した数字が954以上だ………!」


真島は20戦、蘭条の200通りのスロットの打ち方を観察したが、打ち方に規則性がなく、時間をかけじっくり打つ。


それくらいしか分からなかった。


「このままじゃ、このゲームを完全に理解しきっていない俺達が不利すぎる………!」


真島は一人で蘭条に対抗するすべは無いと考えた。


きっと同じ考えの奴が何処かにいるはずだ………!探せ………!


同じようにキョロキョロ動き回ってるはずだ…………!!


……………いた………!



第2話ブラックスロットその2へ続く






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