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今回はこの作品1の苦労人ポジである方の視点になります

読みやすく手直ししてます!

久々に書き物のモチベがあるのでまたマイペースに投稿していきたいと思います!

冒険者と呼ばれる職業に就いている者の朝は早い 

この冒険者という職業 ランク決めや上下が決められておらず冒険者同士の信頼 信用 実績などで実力を判断していて大雑把に下から ビギナー 中堅 高位 という3種類に分けられている 

分けられているとは言え所詮冒険者同士で勝手に呼んでいるだけで実際にはそんな決まりも存在せず 仕事内容もほとんど何でも屋みたいなもので害獣討伐なんてらしい仕事もあれば庭の手入れ 雑草狩り 果ては下水掃除なんてものもある  

そして仕事は早い者勝ち 仕事を選ぶのにランクなんて無いので基本的には早くに仕事の募集を見に行ったほうが割のいい仕事にありつける だから冒険者は皆朝が早い

害獣駆除等、危険がある仕事は一度実績などを調べられ十分かどうか確かめられてからになる そういう仕事は最低でも中堅以上じゃないと話にならない 色々危険があり面倒だが見返りは大きいのでそういう仕事専門の上位メンバーはいる そういう奴らは朝が早いとは言えないので絶対とは言えないが..

 

前日に決めておいた場所、行きつけの酒場兼宿屋の中を入り口に立ちながら見渡すが見当たらない

朝に集合するはずだったビギナー達3人は...まだ来てないみたいだな 店内の中央の柱に掛けられている時計を見るが集合の時間の朝6:00を指していた


「はぁ..初日から送れるって...」

これだからビギナーの中でも全くの経験なし本物の初心者のお守りは嫌なんだ


憂鬱になりながらも空いてるテーブルの前の椅子に腰かけた


「あら、おはようローガルさん!今日もお仕事頑張って怪我なんかには気を付けてね! 何かほしいものある?」


「あぁ、おはようミナ朝から元気だな。取り合えず水と軽くつまめるものをくれ」


「はーい!!」

と笑顔で去っていった 

 俺に気づいて声を掛けてくれたのはこの酒場の看板娘ともいえるミナだ、飛びぬけて美人なんてことはないが元気があり愛嬌のある顔をしている チャームポイント(と自分で言っていた)であるサイドテールもばっちりだ...浮いた話を全く聞かないがなぜだろうか...



今日もいつもの一日と変わらない少し退屈かもしれないが、それが何時ものことだから良いことなんだろう。

そんな何でもないような事を考えていると後ろから元気な男の声で話しかけられた

「ローガさん!おはようございます!今日はよろしくお願いしますね!!」


振り向くと声の通り見るからに元気そうな男が1人 その後ろに特徴がない男が2人 


「あぁ、おはよう...」

遅れたことに対しては何もなしか..

注意はしない今回 こいつらの事を頼まれたのも、依頼として 1度仕事について行って多少助言する事 という内容でしか受けていない だからいちいち口は出さないし注意もしない 

俺はこいつらの先輩ではあるが親でも先生でもない そういう常識は冒険者を続けながら自分で学べばいい  俺もそうだったしほとんどの奴等はそうだろう


「早速なんですが、依頼取ってきました!名もない小規模の盗賊団捕縛依頼 その打ち漏らしを捕縛する仕事です!小規模でさらに打ち漏らしのみ それに今回はローガさんが付いてくれているという事で許可が下りました!」


初仕事にしては少し難しいものを持ってきたが、まぁ俺も同行するし大丈夫か..


「わかった、準備はできてるのか?」


「はい!少しだけ仕事までに時間がありますが準備は終わってます!」


「そうか、ならそれまでここでゆっくりさせてもらうか」


「はい!」



この数時間後、自分の常識が変わる 

そしてどこかがおかしい仲間達と旅をすることになるとはさすがに予想もしていなかった



「はぁ?」


なぜこんなことになった?俺はビギナーの初任務に助言をするためだけに付いてきただけなのに

顔は殴られダガーで打たれ大きくはれ上がってるだろう 

後ろにいるビギナー達はもう薬がなければ歩くことも難しい

これは大きな誤算の1つ 小規模だと思っていた盗賊がここらで有名なエルサル盗賊団だったこと こいつらの相手は正直教会の騎士か高位の冒険者でないと無理だ、おそらく本隊は全滅だろう


だがそれはいい、100歩譲って仕事に失敗することはある

俺もこういう状況は経験があるこの後普通なら身ぐるみはがされ放置される、その後すぐに教会の人間がやってきて助かるだろう もし教会で何かあり来なくてもそこで害獣なんかと鉢合わせず街に帰れればまたやり直せる


だがこれはなんだ


「はぁ?」



自分の心の内と口から出たのは全く逆の感情だった

目の前に広がっている光景 

あり得ない 

この世界では起こりえないはずの現象が目の前に広がっている

自分たちを襲っていたこの辺りでは有名な盗賊団 そのリーダーである男の首が宙を舞っている 飛ぶ色は赤 血の色

(何故?...なんでこの男...人を殺せるんだ!?) 


 

この世界で生きる知性ある生物達にとって絶対のルール どんなにイカれている奴でもどんな大罪人も 貴族 王 半神と言われているあの聖女様でも何があろうと絶対に破れぬルールがある 

『知性ある生物をその手で殺める事はできない』 

この世界の創造神かはたまた別の存在かそれはわからない

だが生まれた時からそのルールは自分の中にあった、それは世界共通らしくそれが当たり前で常識として育ってきたしおかしいとも思っていない。 

実際俺は冒険者として各国を移動し、冒険や依頼をこなしてきた

魔界と呼ばれる地にも足を延ばし、知性なき魔物(害獣)を駆除してきたが、その間知性ある物の命を奪う行為は1度たりとも見たことがない

当たり前だ、それがこの世界の常識なんだから

そう思って生きてきたこの31年。神か、さらにはその上の存在か、それが作ったであろう絶対のルールは破られた

目の前に飛び出してきた不思議な装備をしている男によって


そのあとは早かった脳が理解する間もなく飛んでいく首たち、すべて一刀のもとに撥ねられていく

 宙に舞う 頭 頭 頭  

なんだこれは 夢でも見ているのか俺は? 

あり得ないだろ... あり得ないだろっ! こんな簡単に人が死ぬわけがないんだ‼ 人が人を!生物を殺すことができるわけがッ!!!

.........バチン

頭のあたりから何かが弾ける音が聞こえ、自分の何かが外れた気がする

決まっていた道から弾かれたような、型から外れたというか

繋がれていたはずの鎖が外れた、そんな感じだ。何故か解放感はあるがそれより恐怖や不安が大きい大きな流れから外れたような、そんな感じ

妙な感覚を残しながら意識を手放した


次に起きた時に見た光景は、自分の中の世界の決まりをぶち壊した張本人が満面の笑みで手を振り挨拶している光景だった。

その後、その光景を見て即座に気絶し男を焦らせることになる...が知るか!

 これからこの男に掛けられる迷惑を考えたら割に合わない。あぁ 胃が痛い


苦労人の誕生であった


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