16、宇宙から4
短いです。
いつもより早く起きて会議の準備を行っているときにその連絡があった。
「何ですか」
「宇宙船の代理人と名乗る者からメッセージが届いている。一通は地球の各国へ。一通は漆黒の塔の隠者へという宛先になっている」
「各国への内容は敵対の意思はないというないようだ。太陽系の調査を行いたいということも書いてあった。君へのメッセージを送るから内容を見て欲しい」
「わかりました。では後ほど」
こちらへのメッセージには宇宙船団との通信の取り方とあちらの科学力について記されていた。
当然、戦いになれば地球は勝てないだろう。
各国当てのメッセージには太陽系を調査するのだから地球に了承を取りたい。
また勝手に太陽系の資源を持ち去ることはないという旨も記されていた。
そして地球とは友好的な関係を築きたいということが書かれていた。
内容は全世界に公表された。
これは宇宙船の代理人からの要望だった。
漆黒の塔へのメッセージが国際機関経由になったのは漆黒の塔のセキュリティーが厳しく気付かれずに手紙を置くことができなかったためということだ。
果たしてこの手紙が本当に宇宙船の代理人からのものなのか?
試す方法は漆黒の塔へメッセージにあった通信方法を試すしかないようだ。
会議は揉めた。
ただでさえ戦うかどうか意見が分かれていたのだから揉めるよね。
結論は相手宇宙船団と通信ができてからということになった。
しかし相手の科学力は私が公表して各国ともわかっているはずなのだが?
まあ、結局は主導権争いか。
それとも破滅願望か?
付き合いきれないな。
これで地球の意見は纏まるのか。
通信を行うタイミングで会議の続きを行うことにした。
約36時間後だ。
それまでに地球の各国の最新情報を手に入れ、各国の意見を纏める方法を検討したい。
時間は限られている。
少し強引になるかな?
うまくいくか心配だ。
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