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古の森Part4

「みんなー、帰ってきたぞ~。」

 俺は、竜二匹にお仕置きをしてから再びみんなの元へと戻ってきた。

「あ!シン様、おかえりなさい!」

「シンお兄ちゃん、帰ってきたです!」

「おかえりなさい、ご主人様!」

「主、おかえりなさいませ。」

「ああ、ただいま!」

 みんな、俺の姿を見るなり、喜んで、おかえりと言ってくれた。

 なんか、照れくさいな。

「主、先程までどこへ行っていたのですか?」

「ん?まぁ、いろいろだ。」

 さすがに、竜二匹をお仕置きしてましたなんて言えないから、俺は返事を濁した。

「特に怪我をしてないようなのでよかったです。」

「心配してくれてありがとな、シルフィ。俺が行ったあと、何も無かったか?」

「はい、別に何もありませんでした。」

「そうか、それなら良かった。」

 俺がシルフィたちの元を離れたのは、ほんの20分程度だ。危険は、多分ないだろうと思っていたが、本人たちから、安否を聞くと、心の底からホッとした。

「あ!そうだ!みんなと離れて、用事があった場所へ行く途中、綺麗な湖があったんだ!今からそこに行こうぜ!」

「そうなんですか!行ってみたいです。」

「サリィも行きたい!」

「私も行ってみたいです!」

「我は、主の行くところならどこへでも付き合います。」

「よし!みんなの合意も取れたことだし時間もあまりないから俺の、《ワープ》で行くぞ!」

 そう言って、みんなで手を繋ぎ、輪になって《ワープ》のスキルを発動させた。

 視界は、一瞬、真っ白になり、そして、目を開けるとそこには、とても綺麗な湖が広がっていた。透き通るような水、そして、湖の周辺に咲いてある花、ここは、天国と言ってもいいくらいとても綺麗な場所だ。

「わぁ、すごいです!!とっても綺麗です!」

 シルフィは、年甲斐もなくすごい、はしゃいでいる。こういう姿も、可愛いな。

 おっと、その前に、魔物がこの近くにいないか、確認しないとな。

《敵感知》発動!

 別に敵は、いなさそうだな。

「よし!ここでちょっと休憩して、今日は、帰ろうか。」

「そうですね、そろそろ日も暮れそうですし。」

「それじゃ、30分自由行動だ!30分後、みんなここに戻ってくるように!」

「「「「はい!」」」」

 そう言って、俺たちは、別々の行動をした。

 もしもの事がある場合は、イリスが前もって教えてくれるということになっている。

(任せてください!!)

 それから、俺は、湖からだいぶ距離をとって《敵感知》で魔物を探している。

 お!さっそく発見!それも、群れだ!

 なんで、俺が魔物を探しているかって?

 それは、もちろん、修行のためである!このごろ、弱い魔物しか倒していなかったから、レベルアップをするために魔物を狩る。

 俺が、魔物の気配を感じたのは、ここら辺なのだが、お!いたいた。

 あいつらは、さっきクルルが倒したフェンリルと同じだ。でも、さっきのフェンリルより、2回りくらいでかい。それも、数が十匹くらいいる。

 ん~、どうやって倒そうか?・・・うん!まとめて一気に倒すか!

 神級火魔法【メテオフレイム】!!

 俺が、心の中でそう思うと、空から、でかい火の玉が数個落ちてきた。あ~、これ、ヤバいやつだな。

 俺が予想した通り、火の玉が地面に落ちたあと、そこには、クレーターがたくさん出来ていた。

(マスター、神級魔法は、やりすぎです。オーバーキルすぎます。)

(いや、クルルが小さいフェンリルを超級魔法で倒していたから、おれは、神級魔法を使った方がいいかなぁと思いましてですね。)

(マスター、クルルの魔法の威力と、マスターの魔法の威力を同じ様に扱ってはいけません。クルルの超級魔法は、マスターの中級は魔法と同じくらいですよ。)

(マジか。)

(マジてす。)

 ま、いっか!もう、終わったことだし!それよりもレベルは上がったかな?

(マスター、マスターのレベルが45から、52まで増えました。)

(そんなに増えたのか?)

(はい、あのフェンリルたちは、マスターよりもレベルが高かったのでレベルが上がりやすかったのでしょう。)

 よし!それじゃ、これくらいでいいかな。そろそろ戻るか。





「シン様!先程、空から巨大な火の玉が数多く落ちてきたのですが、なにか知りませんか!?」

 俺が戻ってくると、もうみんな集まっていて、なんか、騒いでいたのだが、それは、俺が発動した魔法のせいだった。

 まぁ、考えてみたらそうだな。突然、空から巨大な火の玉が落ちてくるなんて普通考えないよな。

「ん?ああ、なんか、そんなのも落ちていたな。」

 俺は、そう言って返事を濁す。

「やっぱり、シン様のせいでしたか。」

 な!?バレた!?なぜ!?

「オレハナニモシラナイ」

「なら、なんで、片言なんですか?」

「はっ!しまった!」

「別に隠す必要はないんですよ。私たちは、みんなシン様の能力を知っているのですから。それに、隠し事をされている方が嫌です。」

「シルフィ、ごめん!」

 俺は、そう謝りながら、シルフィを抱きしめた。

「私たちは、みんなシン様を信じています。なので、シン様も私たちを信じてください。」

 ああ、そうだ。俺は、心の中でまだみんなを心の底から信用出来ていなかったのだ。

「ごめんよ、みんなを信じれなくて。もう、隠し事なんかしないから。」

「信じていますよ、シン様。」

 そう言ってシルフィは、俺に軽くキスをしてきた。

「あの~、サリィたちもいることわれないでほしいです!!」

「「わっ!!」」

「サリィも、シン様の婚約者なんだから、のけ者は嫌です!」

「ああ、そうだな。」

 そう言って、俺は、サリィも抱きしめてやった。

「2人とも、羨ましいです!」

「お前は、婚約者ではなかろうが!」

 クルルと、レイジスは、何かを話していた。何を話しているんだろう?

「よし!みんな、そろそろ帰るか!」

「「「「はい!」」」」

そして、俺たちは、また、輪になって手を繋ぎ、《ワープ》で王都へと帰っていった。

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