3話 いつもと変わらない日常?
今回はバトル無しの日常回です。ちなみに彼らはもちろん遅刻でした。
学校で今までと同じように授業を受けていたが、どうしてもこの力の事が気になってしまう。
一体何故発現したのか、何が原因なのか、涼は何故水なのか…
など考えていると手から炎が少し出た。
それに驚き「うぁっ!」と情けない声を出すと皆が振り返る。
「あ、何でもないです…」と言って誤魔化すが、一部の人に不審者を見る目で見られた。
気を付けないと暴発しかねないな…
そんなこんなでいろいろ思考している内に、気付けば昼休みになっていた。
弁当はもちろん無いから購買に何か買いに行こうと思ったら、「パン買ってきたぞー」と後ろから涼の声が聞こえた。
「おう、さんきゅー」と俺は言ってパンを受け取る。
貰ったパンは焼きそばパンだった。
(パシリにしたみたいになるやないかい…)
そうツッコミたい気持ちを抑えていると、「よし、奢ったからこれで今朝の件はチャラな!」と涼は言う。
「いや、俺の命安すぎやろ!!」
抑えれなかったツッコミ魂が勝手に俺を喋らせる。
「ナイスツッコミ!」と涼は拍手しながら言ってくる。
「いやいや、涼さんのボケが良いからですよ」と俺は謙遜した。
すると涼は急に真面目な顔をし、「冗談はこれくらいにして、あの力の事だけどさ…」と小声で話す。
涼もやはり気になっているようだ。
「あぁ… さっきも授業中に炎が出て焦ったよ…」
「俺もさぁ、さっきノート書いてたら手から水が出てきてさ、びしょ濡れのノート持って『よだれがやばいわー』なんて言って誤魔化したんだよなぁ…」
その誤魔化し方だと結局やばいと思うけどな…
「災難だな…」と俺は同情する。
「本当どうにかしないとな…」と涼は首を傾げつつ言う。
ここで俺は自分の推測を聞いてもらいたかったから「いろいろ考えたんだけど聞いてくれるか?」と涼に聞く。
「あぁ、言ってみてくれ」と涼はすんなり受け入れてくれた。
「まず、あの異常事態が起きた時間だ。 俺は着替えて飯食おうとしてたから恐らく7時になるくらいの時間なはず。お前は?」
とまず質問も入れて改めて考える。
「俺も6時50分くらいから風呂入ってて、ちょっとした時だったからそれくらいなはず。」
時間帯は同じか…
「んで、何をしていたか、だ。 俺はパンを焼こうとオーブンを触ったときだった。お前は風呂に入ってたんだよな?」と確認で聞く。
「あぁ、朝風呂最高だぜ?」と言われたが「そんな事は聞いてない」と軽く受け流す。
「オーブンの熱、風呂の水、おそらくそれが俺達の能力の分かれた理由だ。そして発現時間は7時。今分かってるのはそれくらいだな…」と自分の中で分かっている限りの事を言った。
すると、涼は「後は髪色だ。 俺は風呂で溺れた時に髪色が青色に染まった。」と言ってきた。
「えっ!? それ染めたんじゃねぇの!?ってか俺も赤色になってる!!」と俺は今更気付く。
「気付いてなかったのかよ!すげぇな!」
涼は呆れ半分に驚いた。
「まあ、それにしても情報はこれだけか…」
涼は続けて言う。
情報を集めるにはどうするべきか…。 ん?
「待てよ、俺達以外にこんな事が起きてるやつ居ないのか?」と俺は思ったことを言ってみるが、
「居ないんじゃないか? 居たらもっと俺達みたいな不審なやつが居るだろ?」と涼に言われ確かに、と納得する。
「ってかさ、この能力に名前付けたくね?」と涼はいきなり謎の提案をしてきた。
「名前か?」と俺は聞き返す。
「俺が考えてるのはこの能力自体の事を家電能力<アプライアンススキル>と呼んで、持ってる俺達の事は家電能力者<アプライアンサー>で俺自身の能力はバスプラッシュだ!」と涼は自信満々に言う。
「まぁ、良いんじゃねぇの? それで」
特に気にしてなかった俺は適当に賛成しておいた。
ってかこいつそんな事考えてたのか。
「お前のは?」と涼は期待しているような目をして聞いてくる。
「俺は…そうだな…レイジングオーバーかな」
炎怒という名前をつけた親の子なだけあって、中二病感が凄いが、まあいいだろう…
その瞬間、話し合いを遮るようにチャイムが鳴り響いた。
「んじゃ戻るわ!」と涼は少し手をあげ言った。
「うぃー」と後姿の涼に適当に返しつつ、俺は次の授業の準備をした。
炎怒の能力名は「レイジングオーバー」この名前にはネタバレになるかもしれませんが、意味があります。ちなみに涼のバスプラッシュは特に意味ありません^q^
次回は不良少女と出会います。