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16話 闇の少女

飛華流編2話となります。


一応俺は警察に連絡するべきだと思って、携帯で警察を呼んだ。



もちろん、俺が犯人だと疑われたが、刃物などには触れて居ないから証拠は無かった。


ましてや、目が無くなっているなど、異常すぎて警察も混乱していた。


光が出てそうなったなど言っても、信じてもらえないだろうから、言わなかった。


面倒な事になっても困るからな。


お互いにやり合ってああなった。


そういう事にして俺は黙秘した。



帰らせてもらえるまでに結構時間が掛かった。


もう日が暮れてきていた。


だが、夕日は眩しく輝いていた。


そんな中、俺は家へと歩いて帰っていた。


坂本が居なくなった今、送り迎えをしてくれる人はもちろん居ない。


歩きながら俺は光の事について考えていた。


あの光は俺が出したのか…?


ってかいつからそんな力が…?


俺は手を前に出して、光をイメージした。


すると目の前が少し明るくなった。


本当に光が出ている…


そう思いながら自分の手の平を眺めていた。


その時だった。


「明るいのは…嫌…」と後ろから女の子の声がした。


気になって振り返った。


しかし、そこに女の子の姿は無い。


そして、驚くことにさっきまで夕日で赤く染まっていた景色がまるで深夜のように暗くなっていた。


振り返った瞬間暗くなったら流石に違和感を感じる。


腕時計を見て、時間を確認するが、何ら異変はなく時間は午後6時30分。 しかし、この景色は異常だ。


「何が起きているんだ…?」


俺は声に出して驚いた。


すると、また後ろから声が聞こえた。


「あなたに私は見えない… でも私はあなたが見える…」とその声は言ってきた。


声の方を振り返るが、誰も居ない。


というか、更に周りが暗くなって、自分の足元しか見えないような状況になっていた。


変に動けば道路に出たりしてしまうだろう。


そう思った俺はその場から動かないでいた。


しかし、動かなかった事がその女の子の思い通りだったんだろう。


急に目の前の空間が歪み出した。


「何だ…!?」


そこに俺の足は引っ張られた。


いや、正確には吸い込まれた。


何か危険を察知した俺は、そこで踏ん張った。


引っ張られるようになっていた足で履いていた靴が脱げて、その空間に吸い込まれた。


その空間に靴が入った瞬間、その空間は閉じた。


そして、その靴は粉々になって、溶けるように無くなった。


大人しく吸い込まれてたらお陀仏だったな。


と安心したのも束の間、またその空間は現れた。


恐らく何かを吸い込むまで止まらないのか。


仕方ない。「もう一足の靴もやるよ!」


吸い込まれるのを耐えながら、俺はもう片方の靴を脱いで、その空間に放り込んだ。


そしてその空間は閉じられて、また、その靴は粉々になった。


しかし、すぐにその空間は再び開いた。


まずい、これじゃ無限ループだ。


「くっそ…」


別の方法を考えろ。


周りが暗いなのは何か関係があるのか…?


明るくしてみるか… あっ、そういえば俺は光が操れるようになったんだった…


これなら何か起きるかもしれない。


そう思って俺はとりあえずその空間を閉じるため、腕時計を外して、その空間に投げた。


そして空間が閉じたとき、頭の中で周りが光るのをイメージした。


その時、俺は自然に指を鳴らした。


パチンと良い音がした時、周りは一気に明るくなった。


さっきまでと同じ夕焼けの景色が戻った。


しかし、さっきまでと違う点があった。


目の前にまるで某映画のテレビから出てくる女のように、前髪の長い女の子が立っていた。


正直死ぬより怖かったが、冷静を装った。


「お前が今の声の正体か…?」


そう聞いたが彼女にはその声が届いていないようだ。


「明るいのは嫌…!嫌…!」と彼女は頭を押さえて座り込んだ。


その瞬間、彼女の周りだけが暗くなって、さっきの空間が開いたかと思ったら、彼女が消えていた。


「何だったんだ…」


俺は夕焼けに照らされながら一人そう呟いた。



一体彼女は何だったのか考えながら、俺は家に帰った。


坂本が居ない家はいつもより寂しかった。


あ、いや別に彼女が好きだった訳じゃないがな?


大切なものは失ってから気付くという訳か。


そう思うと、彼女を扱き使っていたのが悔やまれる。


執事だから悪い事をしていた訳ではないのだが、彼女を一人の人として考えたらやはり、もう少し優しくしていた方がこんな後味の悪い物を残さなかったんじゃないかと思ってしまう。


しかし、後悔しても遅い。


これからは悔いの残らない選択をしよう。


俺はそう思いながら夕食をデリバリーで注文した。



その後は何もなく、いつもと同じように過ごした。


彼女が居ないという点を除いてだが。


そして明日は学校に行かないとならないと思ったから早めに寝ることにした。



翌日


ピピピピッ ピピピピッ


デジタル時計のアラームによる電子音で、眠りから覚めた。目が覚めても、すぐに思い浮かぶのは彼女が居ないということだった。


自分で時計のアラームを止め、自分で朝食を用意しにいく。


いつも彼女はこんな事をしていてくれたのか。


何故俺はその有難さに気付けなかったんだろう。


そう考えながら、朝食を取り、着替えてさっさと学校に行く事にした。



学校は夏休み前と何ら変わらなかった。


少し変わっているとすれば、何人かが髪を染めたりしていたくらいか。


青髪か… 綺麗な色をしているな…


俺は皆瀬というクラスメイトを見ながらそう思っていた。


しかし、驚くべき事が発覚した。


俺は前まで周りを気にする事が無かったから、気付かなかったが、右後ろの席に昨日の黒髪少女が座っていた。


「ん…? お前は…?」


俺がそう聞くと、彼女は黙って下を向いていた。


突如現れた謎の少女はまさかの同級生。彼女の真相に次回は迫る。

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