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家電戦争 《Appliance War》  作者: 黒川 想流
炎怒編 (前編)
13/26

13話 サプライズ (涼side)

これは11話の炎怒vs頼堂の間に涼に何があったのかという話です。

これは炎怒と風音先生驚くだろうな!


俺は物凄くワクワクしていた。


ちょっと探すのが大変だったけど、無事買えて良かった。


そう思って俺は手に持っていた袋から、一つの物を取り出す。


それは鞭だ。 それなりに長い鞭。


俺は今日思いついたんだ。


武器を上手い事、能力と組み合わせれば凄い事になるんじゃないかと。


そして俺が考えたのは鞭に水を含ませる事だった。


タオルに水を含ませて叩いたら物凄い威力になる。


それを鞭でやったらどうなるんだろう。


もしかしたら、伸び縮みする刃物のようになるんじゃないか…!?


そう思ったから俺はこれを買ってきた。


早く炎怒達に見せてやりたいぜ… と思ったけど、本当に上手くいくか…?


「試してみるか…」


そう俺は呟いて、近くにあった公園に寄った。



頑丈そうな木の前で俺は鞭を取り出した。


そしてまずは、鞭に水が纏わるようイメージする。


イメージしていると、鞭は水の膜を張っていた。


これならいけるかな…?


そう思って俺はその鞭を振り回す。


ビュンビュン風を切る音が聞こえる。


この感じなら予想通りにいきそうだ…!


そして俺は目の前にある木の枝を目掛けて、その鞭を振り回す。


鞭が木の枝に当たった瞬間、ハンマーで金属を叩いたかのような、重低音と共に木の枝は折れた。


切れはしなかったが、十分な威力だろう。


これを食らって、平気で居られるやつなんて居ないだろう。そう思える程の威力だった。


よし、これなら炎怒達も驚くだろう。


あいつの事だから、素っ気無いだろうけど。


まあ、いいさ。 俺の自己満足でもな!


そう思って俺はその鞭を袋に戻した。


そして振り返って公園を出ようとした時、俺の前には知らない男が飲みかけの水のような物が入ったペットボトルを持って立っていた。


その男は明るい水色の髪色で、髪型はどうやったらそう立つのか不思議に思うくらい後ろに尖がってる髪型をしていた。


「オマエ能力持ってル?」


その男は突然そう言ってきた。


男の言葉は少し変だった。


日本語を勉強中の外国人のような片言だった。


ってか言葉だけじゃない。


目もどこを見ているか分からないくらい、おかしな方を向いていた。


能力を持ってるかなんて聞いてくるって事は…


「あなたも持っておられる感じですか?」


俺はそう確信したからそう聞いた。


「オマエが持ってルのか聞いてルんだヨ?」


そう男は言ってきた。


何かちゃんと答えた方が良さそうだな。


「持ってますよ」と俺は答えた。


もしかしたら炎怒や俺みたいに、能力者と仲良くなって平和にいこうとしてるのかもしれないしな…


でも、そう世の中は甘くなかった。


「じゃァ 死んデくれ」


そう男は言ってペットボトルを俺の頭上に投げた。


中身が俺にかかるように。


このままじゃ濡れる。そう思った時だった。


頭上でその水は、急に氷柱(つらら)の様な


氷に変わった。そして、その氷は(ひょう)のように降ってきた。


声も出さずに俺はすぐ後ろに下がった。


俺が居た所の地面に、数本の氷は突き刺さった。


「カワしてンじゃネェヨ!」とその男は言ってきた。


かわしてなかったら頭から串刺しじゃねぇか…


こいつはマジで俺を殺る気だ…


そう一瞬で気付かされた。


いつもの俺なら恐らく逃げただろう。


戦うなら炎怒達と協力して有利な状況で、戦いたかったからな。


でも、今の俺は違う。これがある。


そう俺は心で呟いて鞭を取り出す。


これなら勝てる。そう俺は過信していた。


袋を投げ捨て、その鞭に水を纏わせて俺は一度、鞭を振る。これで準備は完了だ。


いつでもかかってこいよ。


そう思っていたら、その男はまぬけな顔で俺を見ていた。


まるで俺を馬鹿にするかのように。


そっちから来ないなら、こっちから行かせて貰うぜ。


「オラァ!」と俺は鞭を持っている手に込めた、力を声で表すように言葉を放った。


しかし、その鞭を男は片手で受け止めた。


痛くないのかよ…!?


そう驚いているとそうじゃない事に気付く。


受け止めたのは素手じゃない。


俺の鞭を凍らせていた…


そのまま俺の鞭の先を男は受け止めた、その手を握り、粉々に砕く。


俺は驚いたが、まだいけると思って、いろんな方向から何度も振り回した。


けど、その男は全部容易く受け止め、毎回鞭の先を砕いていた。


そして数回繰り返した時には、鞭はもう50cmも無いくらいの短さになっていた。


こんなんじゃ鞭じゃねぇ…


その男はさっきと同じまぬけ顔のまま俺を見ていた。


この時に危険を察知して逃げるべきだったのかもしれない。


でも俺は気が立ってしょうがなかった。


使えなくなった鞭を投げ捨てて、俺はそいつに右手で殴りかかった。


だが、当たり前のようにその手も受け止められた。


更に、その男に手を握られた瞬間、俺の腕はみるみる凍っていった。


そして肘の辺りまで凍った瞬間、その男は俺の手を握って砕いた。


凍っているからか血は出なかったし痛みも無かった。


でも、それ以上に驚いた。


「うわああああああああああ!!」


痛みはないけど驚きだけで俺は叫んだ。


あまりの恐怖に俺は片膝を突いて、無くなった右手を見ていた。


しかし、その間にも男は俺に近付いていた。


見上げると目の前にはその男の手があった。


そしてそのまま、俺の顔を掴んだ。


段々と掴まれた所から凍っていくのが分かる。



炎怒… 風音先生…



俺は心の中で彼等の名を呟いた。




その瞬間、涼の頭は氷が割れる音と


共に、粉々になった。


次回は炎怒編の前編が終了となります。

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